月組『エリザベート』宝塚大劇場(全体的感想の備忘録)
明日の「ライブ中継」前に、大劇場観劇時の全体的印象の個人的備忘録です。
やはり、2次元と舞台では、見え方が変わるし、観劇日から、日数も経ち、随分変わったと思うので、見る前の備忘録。
明日、見た後どう感じるか、見る前を忘れないようにするためのメモ書きです。
個人的印象であることをご了承ください。
【 みりん風調味料 】
原材料に色々な調味料が含まれ、うまくブレンドされて「本みりん」っぽくなってた。
・「本みりん」は醸造調味料
基本お酒で、コクと旨味がある。麹の働きで、甘みもまろやか。
・「みりん風調味料」は甘味調味料
アルコールがほとんど含まれないので、コクが薄めで糖度が高い。甘い。
全体に、あっさりしていて、やはり脇を固める重鎮に若さを感じてしまうのが理由の1つで、コクや深みが物足りない。
でも、各キャストは、それぞれに意外性があり、結果的には、調和がとれて『エリザベート』になってる w(゚o゚*)w 。
本みりん(初演)は、「ホンモノ」ではないです。
宝塚では、初演が一応ホンモノと仮定。
そこから、各トップスターさんを家元に、流派が分かれている感じ。
調味料も、毒ほど、際立って強いものはなく、全体的に薄めで、調和がとれていた。
そして、「甘い」。
「美弥様フランツ」は、エリザベートへの愛が強かった。
政治家としての冷酷さはあまり感じず、愛妻家で、家庭で苦労する姿の方が印象的。
「政治家としての冷酷さ」と「その孤独さを埋めようとエリザベートに愛を求める」この二面性と、自分を律してバランスを保とうとする姿が、歳を重ねていくにつれ魅力的になる「フランツ」。
「美弥様フランツ」は、「愛」の比重が高すぎて、やや偏りがあった印象。
個人的に好きな「二面性苦悩フランツ」ではないけれど、「エリザベート」への愛が切なく伝わってくるのが、とても心を打つフランツ。そして、そこに色気を感じる・・・。
優しすぎるフランツ、見ていて切なくなるフランツ。
だから愛が溢れていて「甘い」。
「愛希さんエリザベート」はもう繰り返し書いてるので、省略。
ただ、共感できる点と思ったのが、「フランツの愛」を感じて苦悩しているのが伝わってきて、葛藤してる。そこに、やさしさと愛がある「エリザベート」。
「フランツ」への愛なのか、「フランツの愛」を感じるものの、受け入れきれず、かといって、切り捨てられない優しさがあるのか、そこは分からなかったです。
でも、「フランツ」への情は感じるので、単純に「エリザベート」と「トート」の愛の物語に見えない、月組版の「愛の三角関係」。
「月城さんルキーニ」は、狂ってない。けど、ストーリーテラーとしては上手い!!
時々、垣間見せる「狂人的な」表情。
この人も、段々「エリザベート」と共に(側にいて)、狂っていったのかも?
段々、「トート」に魅入られていった人?
狂ってるか、狂ってないか分かりにくい感じこそ、「ルキーニ」?
「濃さ」はあまりないけれど、存在感とインパクトが大きく印象に残り、いずれトップスターになると思った人。
「暁さんルドルフ」は一皮剥け、「風間さんルドルフ」は芝居力と押し出しの強さで、今後2人がどんな役を配役され、吟味されるのか、楽しみなお二人。
そして、共感できる「愛希さんエリザベート」を筆頭に、舞台で涙を流す人が多かった。(私のオペラグラスの精度が上がったd(≧▽≦*) )
今までは、「孤独と闘い普通に見えない行動のエリザベート」に周囲が、同情と哀れみから、涙しているように見えてました。
今回は、「エリザベート」の気持ちに共感して、周囲が涙しているように見えました。(「ルドルフ」除く)
そして、主役「珠城さんトート」。
かなり、書いたので、もうしつこいので、やめときます。
「悪魔的トート」を見せた時が素晴らしいと思ったのですが、その「トート」全開でくれば、また、舞台全体が違って見える気がします。
やはり、「珠様トート」次第です。宝塚版『エリザベート』(*▼_▼)ウンウン
明日は悔いなく、しっかり目に焼き付けてきます。
台風の被害が大きく残りませんよう、祈ります。
さいたまんぬ