『エリザベート』の威力~宝塚市民にとっての「宝塚歌劇」~

ついに、月組エリザベート』が開幕しました☆彡

公演が発表されると、

「また?もう、えーやん『エリザベート』」

と、言いつつ、公演概要が次々と発表されるにつれ、期待度が高まり、

「やっぱり、えーやん『エリザベート』」

の繰り返しです。

注:えーやん:関西弁

「いいんじゃない」(プラスの意味)

「ちょっと飽きてどうでもいい」(ややマイナスの意味)

 

さておき、宝塚市民にとって「宝塚歌劇」は、日常生活の一部。

大劇場周辺のお店には、公演ポスター、ジェンヌさんのハガキが貼られ、観光地のように見えないこともないです。

本屋も、公演作品に関連する書籍が並べられていたり、図書館も「宝塚歌劇コーナー」があり、「宝塚歌劇」を宝塚市全体がアピールしているようにも見えます。

あくまで、宝塚市宝塚大劇場周辺のことです(図書館除く)。

実際は、「宝塚大劇場」と「手塚治虫記念館」以外は、特に名所もなく、これらも住宅街の一角にあります。

宝塚駅から大劇場へ向かう「花の道」周辺は、「宝塚歌劇の街」雰囲気をアピールしてますが、10分奥へ行けば、普通の住宅地。

ポスターは、阪急電車の駅に貼られているので、日常生活の一部として違和感なく溶け込んでいます。

宝塚市」は、街の活性化のために、「宝塚歌劇の街」アピールをしています。

一方で、実際の宝塚市民の「ヅカファン率」は、数えていないので断言できませんが、イメージする程、いないと思います。

さいたまんぬのイメージ:小さい頃から、「大劇場」は市民の娯楽の一つで、家族で観劇して、住民が愛と親しみを持ち、時に誇れる「氏神様の庶民版?」のような存在。

創立当初はそんな存在だったかもしれないし、時代によって、変わってきたのかもしれませんが。

「日常生活の一部」として溶け込んでいるので、意識してません。

しかも、チケットが人気で取れないことや、女性集団が、劇場周囲を固めているため、気楽な娯楽にしては、敷居が高い。

よって、「きっかけ」がないと、観る機会はないです。

その「きっかけ」は、比較的多いかもしれませんが。

そして、高齢者の町です。

(最近はマンション建設が進み、若い世代が増えてますが)

近寄りがたい「歌劇」よりは、ベンチと季節によって、様々な花が咲く「花の道」の方が愛されている感じもします。

 

ただ「きっかけ」によって、ヅカファンになる子供も多いです。

バレエ教室が、普通より多い気がします。

勿論、チケットが手に入りやすかった時代から観ている方もいらっしゃいます。

(これは、ヅカファン)

前回の観劇時、お隣の席が、かなりご高齢の男性お一人様観劇でした。

ネットでチケットを取らなくても、公演によっては、空席があり、窓口で当日購入できる「ムラ」(この用語も知られてない)の利点。

ちょっと、心温まる瞬間です。

 

とはいえ、やはり、実家の近所に「ヅカファン」は、ほぼいません。

稀に会話に出てきても、昭和時代のスターさんのお名前だったりします。

 

さいたまんぬが「ヅカファン」であることは、小さな老人町なので、近所の人は知っています。

たまに、相手の口から出る「歌劇」関連の言葉は、

エリザベート、今やってるんでしょ?どうやって観るん?」

その時、さいたまんぬは、

「一応、ポスター見てるんだ Σ(・□・;)」

エリザベートの人気はすごい!」

と思います。

せっかく、地元民に愛されるきっかけなのに、

「人気あるから取れないんです」

「え~、そうなん。なんか、甥のお嫁さんが観たいらしいねんよ。残念やわ。」

(やっぱり、ご本人の関心でないことも多い・・・)

という感じの会話が繰り返されます。

 

エリザベート』は、宣伝しなくてもチケットは完売することが多いのに、何故、前宣伝が過剰なのでしょう?

空席が多い通常公演を、宣伝した方が良さそうなのに・・と思ったりします。

そして、前宣伝によって、興味を持つのは、やはり地元民ではない感じです。

 

前回、印象的だった、かなりご高齢で、杖をついてのB席お一人様観劇の男性客。

今、持っているさいたまんぬのガラケーも、「ムラ」の携帯会社の店舗で「一番人気」と聞いて買いました。

埼玉へ帰っても、一番人気じゃなかった Σ(・□・;)

・・・今の一番人気は、スマホやろ (;¬д¬) と、高齢者の町を実感。。。

おそらく、あのご老人は、『エリザベート』は、観れないだろうなと思います。

 

あのご老人のように、細々と「宝塚歌劇」を愛する人がいるイメージの田舎町。

実際は、日常生活の一部として溶け込んではいるけれど、「異世界」で「敷居が高い歌劇」。

今後、更に高齢者が増える「宝塚市」。

地元民は、微妙な距離感で親しみを持つ「歌劇」で、劇場周辺は観光地っぽい華やぎ。

 

『ベルばら』は観た事があっても、『エリザベート』経験はおそらくない地元民。

「観光名物」は「地元民」にとって、普段からごく普通に楽しむ(味わう)もの。

宝塚歌劇」は、ちょっと異質な「観光名物」です。

エリザベート』の知名度の威力を感じると共に、ちょっと寂しい気もしました。

 

行動範囲と人脈の狭いさいたまんぬの偏見ありな個人的感想です。

 

さいたまんぬ

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