雪組『壬生義士伝』宝塚大劇場②~再会。より存在感が光っていた「朝美さん」~
前回観たのが、1ヶ月位前でしたねぇ。
その間に色々ありやしたが、原作にすっかりハマっちまいましてねぇ。
再会できる日を楽しみにしておりやした。
原作で、気に入った「佐助さん」調で、語らしてもらいます。
決して、茶化してるわけではございません。
どんなに気に入っても、
『花より男子』を観に行く道中、「壬生義士伝」を読むのは、あまりよろしくねぇ。
あっし(私)は、「柚香さん道明寺司」が好きでたまらないんす。
ただねぇ、「道明寺さん」が「おにぎり」を足で踏む場面には、
頭に「吉村さん」がよぎって、胸が締め付けられましたよ。
それでも『花より男子』は面白かったでござんす。
(お金持ちなお方の作品は、舞台もお金がかかってそうですね・・・)
「EITOKU KITCHEN ♬」なんぞの音楽も気に入りやした。
喧嘩の場面、ダンスのキレっぷりに迫力があって、
「花沢類さん」のこっぱずかしくなるような台詞も、
ヅカの「聖乃さん花沢類」だから笑わねぇ。
「道明寺さん」が「処方した薬しか飲まない」って仰ると、
「鳳月さんコンデュルメル夫人」に会いたくなっちまいましたよ。
他にもお会いしたい方々がおりますので、ここいらでやめておきやす。
話が脱線しちまいました。
ただ、雪組公演の話の前に、
先日、大劇場であった出来事を、もう少し語らしてもらいます。
劇場内に、初老の男性で、自撮りしておられるお客さんがいらしたんで、
あっしが撮ることになったんですよ。
そしたらね、その御仁、小さな額縁を鞄から取り出したんですよ。
・・・奥方様の遺影でしたねぇ。
事情は聴きにくかったんですが、2ヶ所で撮った後、
ぽつぽつ、お話し下さったんですよ。
2年前に亡くなった奥様と一緒に観劇していたので、
結婚記念日は観に来るそうなんです。
・・・お写真拝見しても、まだお若くてね。
細かいことは聞かなかったんですが、
観劇ともう1つ、ご夫婦で楽しみに行っていた所を教えて下さってね。
鞄を見て、すぐに分かりました。
・・・ディズニーキャラが沢山ぶら下がってましたよ(驚)。
その日は公演を観る前から、泣いちめえそうな日でござんした。
話が脱線しすぎましたが、久しぶりの『壬生義士伝』。
原作から脚色されている箇所をツッコむつもりは、毛頭ございやせん。
そして、あっしの個人的な感想なので、ご容赦ください。
千秋楽も近づき、芝居も、より深みを増してましたねぇ。
原作で、登場人物の性格やら、話の背景やらが、
少し頭に入ってから改めて観ると、
これまた新鮮で面白いもんです。
それは関係なく、何回観ても飽きねぇ。
何の理屈もねのす。
大劇場が好きでたまらねぇ。
やっとこさ、本題の「朝美さん斎藤一」。
今回、てえした役者じゃと、心底「朝美さん」には驚きやした。
どう見ても、出番が多くて、「おいしい役」には違いねぇ「斎藤一」。
それを差し引いても、「朝美さん」は巧いお方でござんす。
ご自分の武器(鋭い眼力)を最大限に活かしてなさる。
あまり感情を表に出さねぇ、冷酷で人情なんぞに流されねぇお方です。
鋭い目の動きと表情で表し、「吉村さん」に抱く気持ちがよぉく分かる。
口調も歯切れが良くって、まさに「剃刀斎藤一」。
台詞の「間」の取り方、「左利き」でも無駄がねぇ動きが、巧い。
芝居をぐいぐい引っ張っておりやした。
「吉村さん」も本心は隠していらっしゃるが、
さすがに主役なので、「ベルばら」の「アンドレ」みたいに、
死ぬまでの時間が長くって、その間に、かなり自分語りをなさる。
(それに比べて「彩風さん次郎右衛門様」、短くね?)
「斎藤さん」は本心を、ぽろっとこぼされる辺りに「ギャップ萌え」しちまう。
「吉村さん」とは正反対の人物像で、ストーリーテラーは、やはり「おいしい」役。
緻密に計算されている感じの芝居の巧さが、「斎藤一」らしい。
アドリブをさらっと入れておられる辺りも役に合ってる。
観客の心の掴み方が巧いお方だね。
「斎藤一」は、体格が良い(長身)と、剣客として説得力がある気がして、
最初、登場した時には、違和感があったんですけどね。
芝居終盤には、これっぽっちも感じねぇ、
「朝美さん斎藤一」は天晴れでござんした。
シャープな美貌が、鬼に金棒!、魅力的な「斎藤一」に頭が下がりやした。
同じく美貌で、流し目の使い方が絶品で、芝居達者なお方なのに、
「いい人な脇役」に回っちまった「彩凪さん土方さん」。
どんなに見惚れても、
「朝美さん斎藤一」は外せねぇ。
年寄りなんで、前と変わらねぇ感想で、おもさげながんす。
だが、「朝美さん斎藤一」は、より磨きがかかって、光っておりやした。
これは、もう「雪組 Revolution!」の始まりかもしれねぇ。
長くなってしまったので、他の皆々様方については、また別の機会に。
私はね、「ショー」が気に入ったのに、ちっとも感想に辿り着かねぇ。
『花より男子』も千秋楽で、そろそろ「花組 Revolution」発表かもしれません。
でも、雪組「別箱公演」の出演者振り分け(彩凪さん)を見ると、
心がざわめく「雪組」でござんす。
さいたまんぬ