『ラブ・ネバー・ダイ』日生劇場:感想①キャストの「敬意」と「役者魂」からの気迫

この作品の感想は、とても難しいです。

『オペラ座の怪人』という作品への愛と親しみが深い程、感じるものが大きい作品

ということは分かりました。

 

(観た時点で浅い)私と、(思い入れが深い)キャストの方々の間の、

『オペラ座の怪人』、『アンドリュー・ロイド=ウェバー氏』、『音楽』に対する

温度差が大きい。

プログラムを読んで改めて感じた、キャストの『オペラ座の怪人』への強い想い。

 

特に、「ファントム」「マダム・ジリー」役の方々は、舞台でも、

『オペラ座の怪人』から10年間の生き様が滲み、その気迫が青いのように熱い

『オペラ座の怪人』や「音楽」に対するリスペクトが、滲み出てる感じがしました。

 

「市村さんファントム」は、「ファントム」=「市村さん」に見えて、

「市村さん」の「役者人生」まで背負ってる感じの「ファントム」。

  重くて深い。

『ラブ・ネバー・ダイ』の作品に対して、

  作品以上に、語っている舞台姿の圧倒感で、口が開いたままでした。

 

『オペラ座の怪人』から10年を生きてきた人生が漂う「芝居」を観てると、

「続編」に見える。

『ラブ・ネバー・ダイ』は、その作品だけ、ふらっと観に行く以上の気迫と、

  作品の重みが「舞台上の役者さん」から感じました。

 

  他のキャストも皆様、その設定ですが、

  個人的に、一番感じたのが「ファントム」と「マダム・ジリー」役でした。

 

  だから、『オペラ座の怪人』の記憶が曖昧とか言ってる私には、重すぎる。

  個人的感想だからいいとは思うものの、薄っぺらい感想なんだろうなと思う。

 (いつも薄っぺらいですが。

 

  音楽について、「クリスティーヌ」が「この音楽!!」

  と、瞳に輝きが宿り、魂を込めて歌う旋律(歌唱も圧巻!!)も、

  有名なメロディラインしか記憶のない私には、「こんな旋律だったっけ?」

  なので、やはり、出直した方が良さそう・・・と、思いました。

 

  『オペラ座の怪人』の音楽は、さすがに有名なナンバーは記憶にあるので、

   2回目は、1回目の反省から、台詞と音楽をより集中して観ました。

 

 それでも、音楽については、ほんのワンフレーズ以外、

 そんなに『オペラ座の怪人』を彷彿させない旋律・・・現時点での個人的印象です。

 

 なので、「ファントム」と「クリスティーヌ」の間にある「音楽」への愛と、

 その絆の深さに、入り込む隙の無さを感じて、敗北感(ショック)を受けました。

 (思い出すエリック・・・「君には音楽の才能がないんだ」)

 

 まさにそれを舞台で感じているように見えたのが、「ラウル」

 そして、「マダム・ジリー」は、

  「ファントム」に対する尊敬 >娘「メグ」への愛

 のような役に見えました。

  「メグ」自身も「ファントム」に対して、尊敬の念を抱いているので、

 心に葛藤を抱えている。

 

 と、個人的に感じたので、

 「ラウル」と「メグ」は、比較的共感しやすい人物だったことから

 気持ちがそちらへ向いてしまいました。

 

  「マダム・ジリー」については、役柄上、「鳳蘭さん」がすごそうな気がしたので、

 今回観れなくて、未練。(「香寿さん」も勿論オーラが怖かった)

 

  「石丸さんファントム」は2回目を観終わった後に、

  「ファントム」役の深さを実感したことと、

 初観劇で「ディープインパクト」に、ぶっ飛んだ分、自分の中で消化不良。

  

  「ファントム」「クリスティーヌ」「ラウル」「マダム・ジリー」「メグ」役

   の感想は、 「クリスティーヌ」「ラウル」「メグ」を中心に、書けそう、

   と、現時点で思いました。

  「グスタフ」役の子役さん3人は、2人しか観ておらず、細かい部分まで、観れず、

   とにかく、上手い・・・すごい・・・でした。(歌が多く、超上手い)

 

  そんなキャストの素晴らしい芝居に感動しつつも、

 「作品」の個人的な感想は、現時点では以下の通りです。

 

  劇団四季の『オペラ座の怪人』がグランドミュージカルなら、

  少し規模が小さめの、「歌で綴る人間ドラマ」(歌は圧巻のキャストと格調高い音楽)

  に見えました。

(シャンデリアや「オペラ座」の豪華なセットはなし。)

 

  よって、「続編」に対して、『オペラ座の怪人』と同じイメージを抱いていたので、

  スケール感が小さい作品に感じました。

  ・・・そこに違和感あり。

  

  でも、『オペラ座の怪人』の延長線上を生きている舞台上の役者さんを観ると、

「続編」かなと思う。(しつこい)

  ただ、「ファントム」も「オペラ座の怪人」として生きていない「作品」。

 

  結局、結論は『オペラ座の怪人』を真剣にもう一度観なければ、ダメだなぁ

  に収束します。

  そのことを踏まえつつ、備忘録として、キャストの感想は書こうと思います。

 

   だって、超良い席で観た、昨年最大の予算を投入した作品。自己満足で書き残したい。

   客観的に薄っぺらくても、思いっきりガン見して、忘れられない役者さん名演の舞台。

   そこは大満足。ついでに、頭はラウル様。

  

  さいたまんぬ

 


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