雪組『ファントム』~「台詞なし」でも感情が伝わる「動」と「静」の演技が魅力的な「朝月さん」「彩風さん」~
「演技」に「台詞」や「歌」がなくても、感情は伝わります。
「動」の演技と「静」の演技の2つに分けられるかなぁと思います。
「動」は全身を使って、感情を表現して伝える演技。
⇒ 感情は激しめ。
「静」は、佇まいや主に「顔の表情」で感情を伝える演技。
⇒ 静かだけど内に秘める想いは強そう。
「動」「静」、反対の演技。
「静」の方が難しそうですが、「動」も爆発させる感情を表すのでやはり難しそう。
この演技で、個人的に、特に魅力的で印象に残ったお二人。
そして、同時に観れる場面があり、その舞台の創り方も上手いなぁと思いました。
①「動」で最も魅力的だったのは「朝月さんベラドーヴァ」
「歌」「台詞」もありますが、「踊りや表情」で感情を表す演技も多いです。
表情の表現がとても豊かで、動作も伴い「大きな演技」で目を引きます。
「情感のある歌」を聴く時、オペラグラスなしでも感情が伝わる、その「演技版」!
ダンスは「ふんわり」と舞い、豊かで変わりゆく表情に惹き込まれrます(*゚.゚(゚.゚*)♪
「優しさ」「純真さ」「絶望」「母性愛」を分かりやすく表され、伝わってきて、
とても魅力的!
「朝月さん」準主要キャストの中では最も魅力的なお一人と思いました(*゚▽゚ノノ゙☆
(「カルロッタ」は主要キャストの範囲内にしてます。)
②「静」で最も魅力的だったのは「彩風さんキャリエール」
「長い語り台詞」や「歌」もありますが、それ以外に「目」で語る演技が多い。
「表情、特に目」で、感情が伝わる方。
穏やかな中に、終始哀しみや切なさをたたえた佇まいや表情で、重いモノを背負ってる感じ。
「長い語り台詞(「エリック」の過去を語る台詞)」も、静かで穏やかな口調。
なので、普通に聞いてたら眠くなる人もいてそうな台詞の場面。(失礼)
でも「彩風さん」の「目」にたたえる「哀しみ」を見ていると惹き込まれます☆゚・*:.
この場面、「キャリエール」は銀橋から、舞台を見つめて語っています。(「静」)
舞台では「ベラドーヴァ」と「若き日のキャリエール」が「動」の演技されてます。
(「幼いエリック」も)
「永久輝さん若き日のキャリエール」」も激しい「台詞なし」の「動」の演技で、感情が伝わり、いい感じです☆゚・*:.。.☆
感情表現豊かな「若き日のキャリエール」から「彩風さんキャリエール」になる。
その変化に、葛藤の年月の長さと深さを感じます。(「動」⇒「静」)
すごく個人的な感想ですが、「キャリエールの語り」だけだと、ちょっと眠くなりそうな場面は、舞台上の演技が激しいことで、間延び感を感じさせない。
それと同時に、「対比」と「年月の長さ」まで感じさせるいい場面に見える。
間延びする場面がない、隙のない舞台で、感動と同時に上手いなぁと感心しました。
(「ツッコミ」や「疑問」はあるけど、ここはスルー。えらそうですみません。)
そして、圧倒的な歌唱で魅せる「トップコンビ」なので、「カルロッタ」を除けば、
他の方々はどうしても、歌が少し弱く感じてしまう。
他の方々も普通に上手いのですが、トップコンビが、圧倒的に上手すぎ。
(楽曲数も多い)
よって、「歌」より「演技」で同じ土俵に立った方が良さそう。
(それだけに、終盤「彩風さんの歌唱」に失礼ながら驚きました(いい意味)。)
そして、実際そうなっている舞台。
トップコンビは「台詞」より「歌」で感情を表現されている印象が強いです。
「役柄」によるものとも思う、特に「音楽」を頼りに生きてきた「エリック」。
「エリック」「クリスティーヌ」にとって、「人生」=「音楽」(歌)。
(「エリック」の母「ベラドーヴァの歌」も大事で、「朝月さん」の歌唱が見事!)
キーパーソンのお二人(「キャリエール」「ベラドーヴァ」)。
そのお二人が「台詞なし」でも表現力抜群なのが、すごく魅力的!!
「ベラドーヴァ」の「動」の演技と「歌」が上手いので、「エリック」の母への思慕がすごく伝わるし、「エリック」が母の血を濃く引いてる感じがする (*゚.゚)(*。。)ウンウン。
「キャリエール」は「静」の演技が際立つ程、内面に抱える葛藤や苦しみが滲む。
お二人の上手さが、作品をより魅力的にみせていると思いました(*TーT)b !!
「キャリエール」の「目」は、「背中で語る男役」と少し通じるものがある。。
個人的感想なのでご容赦ください。
さいたまんぬ