『マリー・アントワネット』帝劇:感想⑨Wキャスト「ルイ16世」の深い沼にハマる
感想⑨に、余程気に入ったんやわ、と自分で思います。
個人的感想と、ほぼ備忘録なので、ご容赦ください。
キャストが「想定以上」に超魅力的。
作品は「想定外」に超魅力的。
1つ、自分の中で「結論」が出た(気がした)「原田優一さん」の「ルイ16世」像。
「原田さん」は過去に何度も「レ・ミゼラブル」に出演されてます。
「レミゼ役者」の経歴だけで、「気になる人」になり、且つ「レミゼフィルター」(上手に違いない)をかけてしまいます。
感想も、個人的嗜好による偏見が入ってる可能性があります。
ただ、観る程に味わいが出てきて、気になる「原田さんルイ16世」。
先日の観劇で、お二人を観て、お二人の「ルイ16世像」の違いが、自分の中で腑に落ちました。(また変わるかも!?)
満足感いっぱいの日でした。
どちらもとても上手く、別の魅力で好きなので、悩ましいです。
(両方好きでいいと思う)
共通点は、ほぼ似た人物像で、どの部分を強調されているかが、お二人の違い?
「どっちもあり」なので、「こっち」の方が好み、
と言い切れない一番難しいWキャスト。
「ルイ16世」はこんな人物だったのかな?
と思わせる位、深く描かれてます。
「家族愛」は強いけど、「政治」の事も考えてます。
「アントワネットと権力者」の板挟み、「権力者たちの欲」に悩まされ、
押し出しが弱いので、「政治的バランス」がうまく取れない苦悩の人。
(当人は向いてないと思ってますが)知的で、政治力もありそうな人物です。
「家族愛」が強くて、権力には執着がなく、押しの弱さと、周囲に気を配りすぎて、
とばっちり(「アントワネット」から・・?)を受けた人物。
「運」が悪かったんだな~と、気の毒さに共感?し、好感度が高い人物。
「王」にならなければ、最愛の「アントワネット」はお嫁さんにできなかったけれど、
平民として平穏に暮らせたと思わせるいい人。
「ルイ16世」個人に共感して涙を誘うのは「佐藤さん」。
(適切な言葉が見つからない)
「佐藤さんルイ16世」は、「悲哀」に満ちてます。
「鍛冶屋」になりたかった人。
「歌」の表現が切なくて胸に沁みます。
「鍛冶屋になりたかった~」がすごく印象に残るので、
平民でも職業は「鍛冶屋限定」。
「アントワネット」と「子供たち」を愛していますが、それ以上に「自分の境遇」を嘆いてる印象が強いです。
そして周囲に対しての気配りがとても優しさに満ちてます。皆に優しい。
元々、コミュニケーションは苦手そうなのに、無理してそう・・・。
「佐藤さん」だと「ルイ16世」自身の嘆きが強く押し出され、印象に残ります。
切々と歌うのが、心に沁みて、「王位の座」にたまたま就いてしまった感が、
「M・A」と被り、役が大きく見えました。
「原田さん」は、「家族愛」「アントワネットへの愛」がとても強い。
でも、「国王」としての職務と責任はきっちり果たそうと努力されてます。
態度も「国王の顔」を時に「周囲」に見せ、「家族」への眼差しはとても優しい。
(僅差です)
ただ、「アントワネット愛」>「国王の義務」
により、間違いかもしれないと分かりつつ、判断を下す感じ。
苦渋の決断と、その選択をせざるを得ない「やりきれなさ」に、よく後悔してる印象。
「国王」ではなく、「例えば鍛冶屋」のような一般民衆の職業人なら、
家族を幸せにしてあげられたのになぁ、という雰囲気。
「鍛冶屋限定」はやや低めです。
初観劇の頃より、段々その印象が強まりました。
政治を深刻に考えてるのは、やや「原田さん」。
「ルイ16世」のイメージが良く見えます。(僅差です)
「個人の悲哀」を強く印象づける「佐藤さん」は、やはり、人物像が大きく見えて印象に残ります。
「原田さん」はじわじわと、良さが後から効いてくる感じ。
「佐藤さん」は、即効性がある感じ。
今まで観た作品に登場する「ルイ16世」では、個人的に一番好きです。
お二人の魅力にハマり、新たな注目株「原田さん」が頭に刻まれました。
やはり、「アントワネット」は、魅力的な「ルイ16世」「フェルセン」に愛される点では、女性としての幸福は掴み、羨ましい~。
個人的な感想なのでご容赦ください。
さいたまんぬ