娘役さんの組替えを思う~栄光の影~
『タカラヅカスペシャル2018』出演者の上級生娘役さんのお名前を見て思いました。
栄光の影には切ない人がいる・・・
娘役さんの「組替え」です。
いくらサラリーウーマンとはいえ、この人事異動は切ない・・・
出演者で具体名を挙げると
華雅りりかさん(星⇒花)
城妃美伶さん(星⇒花)
朝月希和さん(花⇒雪)
有沙瞳さん(雪⇒星)(上級生ではないですが組替えされた方として挙げました)
組替え当時は「ヒロイン候補」あるいは「ヒロイン(の皺寄せ)トレード」です。
今は、一部を除き、「別格男役スター」なる地位もなく、もしかしたら逆転ホームランで「トップ娘役」になるかもしれないと囁かれる、実に微妙な「娘役スター」。
舞台上での扱いも、準ヒロインっぽい役だったり、個性的な役だったり、普通の脇役だったりと、役柄の幅広さがこれまた微妙で、不安定な立場。
「組替え」されている点が、切なさを助長させます。。
(個人的印象です)
「トップ娘役の座」が内定している場合を除けば、「娘役さん」の「組替え」の先行き不安度は「男役さん」より断然高いです。
ほぼ「内定」は、トップ娘役さんが退団発表された頃に、ヒロイン候補として活躍されている娘役さんが異動する場合。
その娘役さんは、「栄転」組です。
勿論、いきなり他の組から来た下級生に「トップ娘役の座」を渡す側の気持ちを考えると、「栄転」される方も、下級生である程、厳しい環境が待ち受けていそう。
でも、華々しい未来が約束されていれば、それを心の支えにして頑張れそう。
ただ、そういうパターンの方は、非常に(非情に)少ない。
多いと思うパターン
・ヒロイン候補で、まだトップ娘役さんが退団するかも分からない状況の時
・ヒロイン内定娘役さんとのトレード(皺寄せ)
上のパターンで「期待されたヒロイン候補の娘役さん」の異動。
これ、すごく、精神的にきついです。
・向かい入れる側の組の娘役さんたちは、ライバル出現に、ちょっと厳しい目
・「ヒロイン候補」であり、内定(確定)している訳でもない、「待ち状態」
・「待ち状態」がいつまで続くのか、分からない。ただ研鑽して待つのみの日々。
・待っている間、若手娘役さんが抜擢されて台頭する度に、ビクビクする。
待った結果、見事にトップ娘役に就任°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
という、異動してからの待ち時間が長かった「娘役さん」のホームラン✧˖°˖✧˖°
「待ち時間」は具体的に設定してませんが、あまりない気がします。。
勿論、過去にはあったかもしれないので、あくまで、個人的印象です。
多い印象は、その後、娘役スターとなり、いい役を貰いつつも、脇役へとシフトする。
退団時、「結局、何のための異動だったのかな・・・?」と(個人的に)切なさを抱いてしまう。
受け入れる側(組)の「ヒロイン候補の娘役さん」も同様です。
受け入れる側は、周囲の目が「気の毒感」で優しくなったとしても、嬉しくないです。
「娘役スター」として活躍されることに、ご本人も納得されているかもしれないし、当事者ではないので、その心は分かりません。
ただ、「組替え」は、精神的負担が大きいです。
「娘役」は、本公演の配役も少なく競争率が高いため、より厳しそうです。
それが、報われないとなると、切ない。。。
「男役」の場合、トップスターになるまでの時間が長いことや、「スター」としても活躍する機会が多いだけに、「娘役」ほど、切なさを感じません。
「男役」も、いい所(2、3番手)まで上ってから、別格への路線変更は、長年培った分、切なさとやりきれなさを感じます。
見方を変えれば、長年、光を浴びてきた分だけ、非情さがより際立つ気もします。
でも、個人的には「娘役さん」の方が、「替えがききやすい」とばかりに、扱いが急に変わる印象と、配役が少なくポジションが曖昧なだけに、切ないです。
今回の「タカラヅカスペシャル2018」の出演者を見て、娘役さんの「組替え」は、「栄光」より「影」の方が多い時代だな・・・と思いました。
少し前までは、「組替え」は滅多にない出来事だったのが、頻繁に行われるようになり、それに違和感も感じなくなりました。
「ヅカファン」の「適応力」の早さも、非情です。
でも、その非情で切ない新陳代謝が「宝塚」の魅力でもあるので、ハラハラ見守ってます。
さいたまんぬ