２番手男役は演出家を悩ませる存在！？
２番手男役は、作品を左右するという点で、かなり影響力が大きく、演出家先生を悩ませる存在だと思います。
「２番手時代は面白い」という言葉を、当時２番手のジェンヌさん（多分）がトップスターさんから戴いたという記事を、かなり以前に、見たことがあります。
基本的に、トップスターさんを軸に作品が作られるので、２番手役は、悪役から友人役と、幅広い役柄が回ってくるので、面白い、という意味です。
確かに、トップスターさんは、基本的に、最後は「いい人だな」と思わせる役です。
その方が「自分に酔えていいと思うけどな」と個人的には思うものの、役者としては、「悪役」とか色々なタイプを演じてみたいし、また、演じることで、演技の幅も拡がり、魅力的なんでしょうね。
ついでに、以前とは、２番手スターさんは、トップスターの座がほぼ確約されている方が、比較的多かった頃です。
王道と思う「宝塚歌劇」の作品は、
①三角関係（トップ：２番手＝白（グレー）：白かグレーか黒）
②トップと２番手の「友情もの」（トップ：二番手＝白：白かグレー）
③トップがヒーロー（白）に対して、２番手が悪役（黒）
白が「いい（善）人」、黒が「悪役」、グレーは「訳ありでトップならいい人、２番手は？」
同じく、かなり以前に見かけた記事で、トップスター路線まっしぐらな人には、「悪役」を配役しない（２番手時代限定ではない）というのがありました。
「悪役」のダークなイメージを、トップスターになるべきスターさんには、植え付けないようにするためです。
２番手役で「救いようのない悪役」は、作品がすぐに思いつかないので、③は「適度？な悪役」かな。。
以前の話です。
今は、「ギャップ萌え」の言葉をよくブログで使ってますが、
・こんな〇〇さんを観たかった！
・新たな一面が、意外にハマり魅力として幅が拡がる
ということで、「宝塚」も主役像の幅が拡がっているので、OKだと思います。
また、「悪役」を「話題性」にするため、配役されている気もします。
むしろ、「男役スターさん」は「女役」が重なる方が気になるかも！？
もちろん、以前でも、当てはまらないパターンもあります。
なので、正統派「トップスター路線まっしぐら」のジェンヌさんの２番手時代に限って言えば、「王道作品」③の割合が減るのかなと、言い訳多いです。
パターン化できない多様な男役が魅力な「宝塚」を、無理矢理パターン化してすみません。「傾向」です。
個人的に好きな作品は、トップスターと２番手スターが拮抗する力で、「対立していたり（①③）」、「友情（②）がテーマ」の作品です。
３番手級スターさんや別格スターさんが重要な「悪役」を演じて、２番手スターさんは「友達」「仲間」だと、作品の迫力が欠けたり、「悪役」を演じた方が印象に残ったりします。
２番手スターさんに役不足を感じたり、２番手スターさんに配慮すれば、作品が中途半端な仕上がりに感じることもあります。
もちろん、「作品」、「友達レベル」と「悪役の系統」によりけりです。
今、各組２番手スターさんは、「トップスター路線まっしぐら」な方が多いです。
（月組除く：失礼）
ついでに、異動が増えたり、トップスターさんの在任期間が短かったりして、２番手期間が短いか、同じトップスターさんの下での２番手期間が短いです。
それが、理由かは分からないですが、２番手役の「悪役」（③）が減り、「友達」「仲間」役が増え（やや②）、①の三角関係でも２番手は「白かグレー」が増えた気がします。
なので、作品が面白くなくなった。
ではないのが、「宝塚歌劇」はすごい！！と思う点です。
現在のトップスターさんが、真っ白な「ヒーロー」ではなく、個性的なこともあるかもしれません。
別格！？スターさんが増えたこともあるかもしれません。
２番手役キャラに、「いい人で、印象的な人」が増えました。
なので、作品も面白さを保ちながら、作品の幅が拡がりました。
あくまで、自分が観てきた時代の作品限定です。
配役を見て、「友人役か」と残念感を抱くことが減りました。
「どんな友人かな！？」と期待するようになりました°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
ただ、２番手役キャラの「悪役」は減った気はします。
さいたまんぬが、演出家なら、主役が白（善）、準主役が黒（悪）は、対比構造が鮮明で、「面白い作品」が書きやすいと思います。
「いい人で印象的な人」を２番手キャラにしつつ、作品を盛り上げて面白く作るって難しい。
なので、最近の作品を観て、座付き演出家先生のすごさに改めて尊敬しております。
さいたまんぬ
