浅利慶太先生の言葉と「宝塚歌劇」
浅利慶太先生ご逝去のニュースで、市村正親さんのコメントが印象に残りました。
浅利先生から、戴いたお言葉で、市村さんが今も大事にされているという言葉です。
引用すると、
【『他人の時計はのぞかない』と教わった。
『人は人の時計がある。人の時計をのぞくと、なんで俺はこの役なんだと比較しちゃう』という意味です。】
人生やその道の経験を積み重ねてきた人の言葉には重みがあります。
俳優じゃなくても、人生の教訓になる言葉だなぁと、心に残りました。
「宝塚歌劇」においては、当てはまる面と当てはまらない面があると思いました。
「宝塚歌劇」の世界は、時間に限りがあります。
「新人公演」が、まずは登竜門。
「遅咲き」は不利です。
でも、コツコツ、芸に磨きをかけて、「遅咲き」でも「開花」する方もいます。
ただ、「運」など、努力で補えないものがある酷な、芸の世界ですが。。
私が「宝塚歌劇」が好きな理由の1つは、限られた時間に輝く美であることです。
「宝塚歌劇」は、自分の時計が遅すぎると、難しい世界ですが、上級生になるにつれ、魅力が増す方もいらっしゃいます。
ある時、いきなり「化ける」ジェンヌさんも多くて、その「時」は全然読めません。
気になるジェンヌさんの「開花待ち」に、気楽な客側なので、やきもきする事もあります。
でも、それが「宝塚歌劇」を観る楽しみでもあります。
浅利先生のお言葉は、俳優さんに対してのお言葉ですが、観る側として、そして、「人生の教訓になる言葉」として、胸に沁みました。
さいたまんぬ