主演男役像に思う(2018年度星組・花組と再演雪組のオリジナル作品限定)
主演男役に多いキャラってなんとなくイメージがありませんか?
「複雑な過去を隠した影のある男」
「一人の女性と出会い、人生観が変わる男」
「周囲に担ぎ上げられる伝説のヒーロー」
トップコンビの愛物語には、なんらかの障壁があったり.etc
もちろん、コメディなど、色々なキャラクターや作品があり、それらが例外でもありません。
たまたま、星組と花組と再演雪組の主演男役を観て思ったことです。
同じ日本で時代は近いですが、舞台もあの世とこの世で、立地も違います。
ただ、「紅さん康次郎」と「明日海さん天草四郎」が似ている点。
それは、人の心を揺さぶる「長い台詞の熱い語り」。
過去の作品でも、主演男役の「胸に沁みるいい台詞」に舞台上と客席が心を揺さぶられることはよくあります。
「胸に沁みるいい台詞」のある役は、「おいしい役」でやはり「主演男役」が口にすることが多いと思います。
脇役だと、注目され、ブレイクしたり、人気に拍車がかかるので、とりあえず「いい台詞」のある役はいい!!
「台詞が長い」のも比較的主要キャストに多いです。
ただ、今回主演の「紅さん康次郎」と「明日海さん天草四郎」のお二人は、
とにかく熱い!
台詞も長い!
説き伏せるような「演説」に、心を打たれます。
ただ、同時に、思ったこと・・・
・体力が要りそう(この猛暑・・)
・主演男役さんってこんなに喋ってたかな!?
再演雪組「凱旋門」の「轟さんラヴィック」が、「寡黙で辛い過去を抱えた影のある男」で、落差が大きかったので、そう思っただけかもしれません。
今回の星組公演と花組公演は、とにかく主演男役さんの台詞が多くて、熱いです。
「いい男」は、口数が少なく、たまに熱くなる時に、ギャップ萌えする、という勝手なイメージ、宝塚男役の「キザ」なイメージとは、違うキャラでした。
今は、自己主張が必要な社会で、「以心伝心」とか、「沈黙は金、雄弁が銀」とか、「寡黙は美徳」ではないと、思うことも多いです。
なので、ヒーロー像が変わったのかなぁと思いました。
勿論、演出家先生による作風の違いで、たまたま重なっただけとも思います。
むしろ、こっちかなと思うので、題名に「変化」は付けませんでした。
宙組公演は、程々の台詞量で、周囲から担ぎ上げられる皇子様が「王道」と思いました。
月組公演の「珠城さんの青柳さん」は、寡黙でした。
ただ、「普通のサラリーマン」設定が宝塚の主役らしくないと思いました。
(結果的には「珠城さんの魅力」が出ていてよかったです。)
他組の作品の主演に比べて、「熱く長い台詞で人を説得させる」主役を、2作品連続で観ただけで、決めつけてはいけないです。
ただ、そう思ってしまうほど、インパクトのある「熱さ」と「声を張り上げる為、喉を酷使してそう」 、「ショー」も大活躍なので、今回の星組と花組は、トップスターさんの体力を消耗する作品の組み合わせだなぁと思いました。
(どの公演でも体力消耗は半端ないと思いますが。。)
「過去に影を抱える寡黙な男役」が好きなわけでもないので、単なる感想です。
「多弁」でも素敵なことには変わらないので、問題ないです。
ただ、「ヒーロー」が多弁になると、体力の酷使度が増すことは間違いないです。
次の宙組の「真風さんダヴィンチ」は多弁なのか、ちょっと気になりました。
さいたまんぬ