星組⑨「ANOTHER WORLD」~「紅さん」はこれでいい~
本日3回目、観劇してきました。
マイナス思考のさいたまんぬ、四捨五入「90期推し」は、考えない方がいい。
舞台を観て、「心配事」は洗い流しました。
考えても仕方ないので、しばらく幸せの余韻に浸ります。
「お芝居」の初観劇は、(本人の理解度の低さから)辛口気味で、段々良くなります。
2回目とほぼ、感想が一致したので、書くことにしました。
【結論】
・「紅さん」はこれでいい。
初回のとき、いつもの「紅さん」らしさがない「型」にはめた「笑い」だったと書きました。
2回目、そして今回は、いつもの「紅さん」の笑いで、違和感なく、魅力的でした。
「素」と「芝居」の境目のない、自然体な「康次郎さん」。
ヅカ的(キザっぽさ)ではないけれど、「笑い」では、他の追随を許さない巧さ。
そして、偏見かもしれませんが、関西人は、笑いが苦手や通じない相手には、一人で「ボケとツッコミ」を担当します。
「康次郎さん」は、基本「ボケ」的なキャラクターですが、絶妙に「ツッコミ」も入れ、その「間」や「ツッコミの早さ」が巧い!!
くねくねしたり、声を使い分けるのも、すごく難しいんだろうなと思うのに、自然に見せていて、やっぱり巧い!!
物腰がやわらかく、上品な「若様」で、好感度大な「康次郎さん」でした。
すっかり気に入った、今回の「ショー」。
「紅さん」の男役として恵まれたスタイルと美貌と華やかさは、技術を補い、もはや気にならないレベルに達しています。
正統派男役が似合うのに、「お笑い」で名声を得てしまった事に残念感を抱いておりました。
でも、活き活きと魅力的な「紅さん康次郎」は、他のジェンヌさんにはできないです。
そして、今回「康次郎さん」は、人情味溢れる温かさ、純粋で心優しい人物。
勝手に想像してる「紅さん」の人間性が滲みでているかのようでした。
「紅さん」は、途中からスター路線を走り始め、失礼ながら「笑い部門」を一手に引き受け、技術を磨く時間がないまま、トップ就任に至った感がありました。
「笑い」が得意なだけに、「苦労」が隠れて見えにくく、一見あっけらかんとして見えます。
一方で、本当は繊細で、気配りに長け、場を盛り上げつつ、努力している姿を見せない方なんだろうと、勝手に思ってます。
なので、ハングリー精神があまりなさそうで、ほんわかしているのに、出世街道に乗ってしまい、プレッシャーも多い中、内面は焦っていても、外には出さないので、きっとしんどいだろうなと思いつつも、マイペースに見える舞台に、つい、一皮剥けないかな~とやきもきしておりました。
でも、今回の「康次郎さん」と「ショー」を観て思いました。
ご自身の長所を、徹底的に分析して、そこを磨くことで、この方の「男役美」は、もはや完成されているなと。
気付けば、星組は「紅ワールド」になってました。
「一本物」で、「康次郎さん」なら、物足りなさを感じますが、「ショー」であれだけ、美しかったら、もう、これでいいです。
むしろ、「芝居」と「ショー」の「ギャップ萌え」でいいです。
5組で、色々な個性のトップスターさんがいる事が魅力なので、必要なお方です。
個人の好みですが、「明日海さん」が一般受けする「美しさ」なら、「紅さん」は「正統派男役の美しさ」です。
(基本、ジェンヌさんは美しいです。ハンサムに醤油顔とソース顔があるように系統が違うという意味です)
いろんな「男役美」がありますが、ノーブル系の「美しさ」です。
対称的な位置にある「男役」なら、「ルキーニ」のような「ワイルドな男役」です。
と「お芝居」の感想を語るつもりが、「紅さん」を語ってしまいました。
今回は、「紅さん康次郎」が引っ張る感じで、やはり存在感が大きかったです。
でも、宝塚らしいキザな「礼さん徳三郎」の「笑い」も「間」が絶妙で、声も通るし、前回の公演から、「芝居」の成長度が急上昇です。
「破竹の勢い」ですね。
谷先生、上手に役を割り振られているなぁと思いました。
公演を重ねるにつれ、どの方も余裕が出て来て、より、心和む舞台でした。
がちゃがちゃしてる感はやはりぬぐえないですが。。
成長度が高いといえば、「瀬央さん赤鬼」が今回目立ってました。
この方も急浮上され、しかも期待に応えて、かっこよくなってます Σ(・□・;)。
「七海さん喜六」も、あのぴょんぴょん跳ねる、テンションの高さが、学年を感じさせないすごさ。
恐れ多くも「かわいい」です。
「華形貧ちゃん」もテンション高い組から地味に見えてしまうのは物理的に仕方ないですが、憎めない。
そして、「かわいい」です。
悪役が出て来ないのが、ある意味「夢の舞台」で「極楽の世界」ですね。
そして、お笑いなのに、舞台のチョンパの華やかさ、全体に華やかでコメディとは別に目が癒される美しさも「ギャップ」があっていいです。
「落語」は、全然知らない世界ですが、「康次郎さん」の台詞が、中々胸に沁みるので、「笑い」に終始しない点が、これまた、よく出来てます。
「笑い」とちょっぴり胸に沁みる場面がある作品。
かなり個性的ですが、「紅さん」が活き活きしていたので、「代表作」になるのでしょうか!?
さいたまんぬ