「演出補」が登場する時を考える~「凱旋門」の「演出補」より~

 

お稽古場を見学できたら、分かる気がするのですが、妄想するしかない現状です。

 

劇団公式ホームページでは「演出助手」を募集しています。

「演出助手」は将来の「演出家」の卵。

修行(新人)時代は、「演出家」の補佐をします。

「作品」によっては、「演出助手」が2,3人おり、その一番格上(と思われる)の人が、「新人公演」の演出を担当します。

「大御所演出家先生」の公演作品の「演出助手」には、すでに大劇場公演で「演出」を担う「演出家」が「演出助手」をしていることもあります。

イメージとしては、

「演出助手のみ」⇒「演出助手兼新人公演演出」⇒「バウホール公演演出」⇒「大劇場演出」

かなぁと。

「演出助手」は、あまり名前を見かけない方(個人的に)も多いです。

最近よく見かけると認識し出すと、「新人公演演出」をしていらっしゃるので、個人的な感想です。

そもそも、「演出助手」の人数、選抜メンバーの選ばれ方も不明です。

「芝居」と「ショー」で人数が違いますし、作品の規模と人数の相関関係も分かりません。

そこにきて、さらに気になったのは「演出補」です。

「演出補」は、すでに「演出家」として名を馳せている方が多いです。

海外ミュージカルで、外国人先生が演出する場合、演出の横に「演出補」として名前が載っています。

実質「演出家」っぽい立ち位置で、「演出助手」より格が上な感じです。

イマイチ分からないのは、登場するパターンが不明瞭だからです。

①「エリザベート

・2016年宙組エリザベート

 ⇒潤色・演出:小池先生、演出:小柳菜穂子先生

 (演出助手:なし)

・2014年花組エリザベート

 ⇒潤色・演出:小池先生

 (演出補:小柳先生、演出助手:樫畑亜依子先生)

・2009年月組エリザベート

 ⇒潤色・演出:小池先生

 (演出助手:小柳先生、生田大和先生、上田久美子先生)

・2005年月組、2007年雪組エリザベート
 ⇒潤色・演出:小池先生
 (演出助手:小柳先生、生田先生)

・2002年花組エリザベート
 ⇒潤色・演出:小池先生、演出:中村一徳先生
 (演出助手:植田景子先生、大野拓史先生、演出担当(新人公演):植田先生)

で、基本的に、「エリザベート」は演出助手かなと思ったら、

・1998年宙組エリザベート
 ⇒潤色・演出:小池先生
 (演出補:中村一徳先生演出担当(新人公演):中村一徳先生

と、1998年は「演出補」が登場しております。

「演出」は、チラシ(ポスター)に掲載されるので、「一人前」ですね。

②「スカーレット・ピンパーネル」

・2017年星組「スカーレット・ピンパーネル」

 ⇒潤色・演出:小池先生
 (演出補:生田先生演出助手:野口幸作先生

・2010年月組「スカーレット・ピンパーネル」
 ⇒潤色・演出:小池先生
 (演出助手:生田先生、上田先生、野口先生)

・2008年星組「スカーレット・ピンパーネル」
 ⇒潤色・演出:小池先生
 (演出助手:児玉明子先生、小柳先生、生田先生)

③2018年宙組WEST SIDE STORY

 ⇒(オリジナル~略)

  演出・振付:ジョシュア・ベルガッセ先生、演出補・訳詞:稲葉太地先生

 (演出助手が調べられずごめんなさい)

  ホームページに演出助手やスタッフが掲載されている作品とない作品がある。

とりあえず、ここまでで分かったこと

「演出補」は「演出家」にもなりうる、「演出家」の片腕的存在

「演出助手」⇒「演出補」≦「演出家」

(「演出助手」の業務は雑用を兼ねていても、「演出補」は「演出助手」に専念?)

(個人的想像です)

ただ、「大作」に「演出補」がついているとも言い切れません。

「作品によりけり」なんですよね。

大劇場作品の演出を担当した「演出家」は、演出を助ける時に「演出補」になるのか?

そうでもありません。

・2018年花組ポーの一族

 ⇒脚本・演出:小池先生
 (演出助手:田渕大輔先生、竹田悠一郎先生、熊倉飛鳥先生)

田渕先生は、「王妃の館」で大劇場作品の演出を担当されていらっしゃいます。

 

「演出補」が登場している最近の作品は、

・2018年星組「Killer Rouge」

 ⇒作・演出:齋藤吉正先生
 (演出補:田渕先生

・2018年雪組凱旋門

 ⇒脚本:柴田先生、演出・振付:謝先生
 (演出補:上田先生

 初演時は「演出助手:荻田浩一先生」

・2018年雪組「Gato Bonito!!」

 ⇒作・演出:藤井大介先生
 (演出補:鈴木圭先生、演出助手:栗田優香先生)

です。(さいたまんぬが調べた範囲内なので、漏れていたらご容赦ください。)

以上のことから、想像すると、

「演出補」の出現率は、

・「大作」(劇団側の大作感、演出家の負担などの要素で忖度)

・「演出助手」が比較的、新人度が高い

に多いという結論に至りました。

言い訳として、

・「大作」だから総指揮権は渡したくない、自分が指示したい(ポーの一族

・「大作」で負担は大きいけれど、ある程度、任せたい時(スカピン)

(小池先生作品で、先生のチョイスみたいな偏見が入ってます、すみません。)

星組「Killer Rouge」は台湾公演なので、失敗できない作品なので「大作」

 

今回、雪組公演は「お芝居」と「ショー」の両方に、「演出補」がいらっしゃいます。

ショー「Gato Bonito!!」は、

 ①「大作」というより、演出助手の新人度が高い  ⇒  違うと思われます

 ②失敗できない

 ③「今後、再演に多用する予定」的「力作(劇団推し)」

 ④演出上大変

演出助手の「樫畑先生」はバウホール公演の演出も手掛けているので、すでにベテランの域だと思います。

もちろん「藤井大介先生」もベテラン演出家。

なので、②から④かなと。

②は、「凱旋門」が関係するのかな・・・なんて、思っちゃったりしました。

そして、②の余波で③④の可能性ありと、妄想しました。

凱旋門」が万が一こけても、「ショー」で成功させる!!

  ⇒ 顧客満足度が高い!!

凱旋門」は、「大作感巨大」作品なので、「演出助手」なしの「演出補」です。

「演出補」は上田先生だったんですね  Σ(・□・;)

(「大作」は、「名作」と「費用面が高くつく話題作」で分けました。「凱旋門」は前者。)

 

長々と、イマイチ結論の決め手が分からないまま、綴りました。

お付き合いいただきありがとうございます。

 

結果として、分かったのは

「演出補」は、「演出家」並みに力があり「大作」感のある時に出現率が高い。

「とても頼もしい演出助手」

でした。

まったくもって、さいたまんぬ的妄想なので、ご了承ください。

 

さいたまんぬ

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