もう一度観たい「名演」舞台と観たくない「超名演」舞台

すごく良かった舞台は、もう一度観たいです。

ただ、観たいけど、観たくない「すごく良かった舞台」もあります。

 

すぐ思いつくものは、

エリザベート』の「花總さんエリザベート

モーツァルト』の「中川さんヴォルフガング」

ポーの一族』の「明日海さんエドガー」(最近過ぎるので微妙)

個人的好みと感想です。ご了承ください。

 

この3人に共通するのは、初演オリジナルキャストと、もう1つ、

演じてる域を越えて、役と一体化していた点(「役が降臨する」)。

役柄の人物そのものに見えてしまい、もはや「演技」に見えない。

「演技」が上手いのか、分からない(=役本人に見える為、演技に見えない)。

 

このような役に巡り会える役者も、滅多にいないので幸せな方々です。

でも、弊害もあります。

・やっぱり、「あの役が良かったよね」が、その後、付きまとう。

幸い、「個人的ベスト3の役」の方々は、その後大活躍されているので、役者として評価されたのでしょう。

 

で、この3人の「超名演」舞台は、観たいけど、やはり観たくないです。

それが「舞台」の醍醐味でもあります。

役者さんも、経験を踏み、上達するので、当時より上手くなっている場合が多いです。

でも、初演時の「緊張感」「若々しさ(未熟さ)がシンクロしてる時」がなくなってます。

「役の降臨」が「旬」も加わっていると、より感じます。

あと、「美化」してしまうのか、期待が膨らみ過ぎてるのか、思ってたより、当時の感動が蘇りません。(こちらの勝手ですみません)

 

東宝版『エリザベート』は、「花總さんエリザベート」で、初めて「東宝版」を観ました。

やはり、「花總さんエリザベート」は良かったです。

「あぁ、エリザベートは、この感じが好きなんよ」とも、思いました。

ただ、宙組の姿月さん版『エリザベート』の時の「花總さん」と同じ印象でした。

 

「ベテラン感がある。」

「張り詰めた緊張感がない!?」

「明日海さんエドガー」が微妙と言ったのは、別の役で「明日海さん」の評価がすでに高めだったからです。

「花總さん」は、雪組トップ娘役としては「当たり役」がない、若さからの不安。

「中川さん」は、ほぼ、ミュージカル役者としては無名の新人。

なので、「大丈夫かな?」という「緊張感」を持って、観ました。

「花總さん」「中川さん」も、それぞれ、

「宝塚としては異色の作品」「初抜擢」に対する「緊張感」で張り詰めた空気をどこか纏っていたのかもしれません。

 

ついでに、「明日海さんエドガー」はまだ、年数が経ってないです。

今再演されても、そんなに違和感はなさそうなので、「微妙」な理由です。

 

というわけで、「降臨する程の名演技」は、「旬」もある為、あまり観たくないです。

 

でも、「名演」は、もう一度観たいです。

「明日海さんトート閣下」は、今の「明日海さん」で、もう一度観たい!!

ポーの一族』を観た後、思いました。

お披露目公演の時に、そこまで感じなかった、「人じゃない感」の凄みがありました。

今なら、もっとすごい「トート閣下」が観れそう!!

もう、宝塚版「トート閣下」はいろんなパターンがあり過ぎて、「降臨」はないけど、確実に、素晴らしい「トート」が期待できそう。

 

これが、私の「名演」と「超名演(降臨)」の違いです。

「名演」は、再演時、もっと良い役を期待できる余地がある感じ。

「超名演」は、頂点を極めているので、伝説として封印した方がいい。

 

好みなので、どの「エリザベート」「ヴォルフガング」が良かったかは、人によって違うと思います。

ベスト「明日海さん役」も多分、違うと思います。

 

また、蛇足で「エリザベート展」のネタです。

過去の『エリザベート』で小池先生のコメント。

花組「明日海さん版」については、

『「エドガー」を経た、今の明日海で「トート」を観たいと願ってならない』(概略)

と書かれてました。

・・・演目は、たとえ小池先生でも、演出家が決められない領域もあるのね。

と思いました。

東宝版」で、「早霧さん剣心」のように観れる日が来るかも!?

 

さいたまんぬ

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