『エリザベート2019年版』帝劇④:トート(井上さん・古川さん)~「集大成」感と「進化中」感~
個人的感想と備忘録です。
「井上さんトート」を観た回数の方が多く、印象は変わらず、強まったのに対して、
「古川さんトート」は、ピンとくる表現が浮かばないわ、観る度に印象が変わるわ、そもそも観た回数が少ないねん・・・で、今に至る、千秋楽間近。
☆.。.:*・゚☆「帝王」:圧倒的な存在感で君臨している「井上トート閣下」☆゚・*:.。.☆
プライドが高く、自信が全身から満ち溢れていて、威圧感が巨大。
狙った獲物は逃がさない。
油断しなくても、「オレ様の世界」へ引きずり込まれそうな迫力で、グイグイ押して「誘惑」する。
圧巻の歌唱の「井上トート閣下」は、悪魔のよう。
「笑み」は「不敵な笑み」。
(「黄泉の国」が「闇の世界」のよう)
前回の、中性的で美しかった印象(好き)の記憶から、貫禄と悪魔感を兼ね備えた、強い「トート閣下」へと変貌され、驚きました(好き)。
登場すると、舞台を支配(制圧)する迫力(空気)に、感動しました。
圧巻の歌唱に加えて、表情もオーラも、自信がみなぎり、「憑依」されている様。
「井上さんトート回」は、私の中で「トート」が主役になる位、存在が濃い!!
「井上さん」の舞台を数多く観ている訳ではないですが、「代表作」であり「集大成」を感じました。
オレオレ感で攻めるようなイメージは、あまりなかったので、驚きと感動。
・・・ひたすら感動しながら、目と耳に焼き付けました。
まだまだ、ご活躍されますが、「集大成」を使いたくなる「井上さんトート」。
☆.。.:*・゚☆若くて美貌の貴公子「古川トート様」☆゚・*:.。.☆
今まで手に入らないものなどなかったのが、自分のモノにならない存在、それが「エリザベート」と「愛」であり、興味を持ち、手に入れたくなる雰囲気。
(基本設定ですが、若さとおぼっちゃま感を感じる)
出会った時に歌う「愛と死の輪舞」で、「ふっ」と浮かべる「笑み」が優しい。
「愛」を知った喜びで「青い血」が「赤くなる」感覚を得た感じが伝わり、「若さ」を見た目にも感じるので、「帝王」や「閣下」の前に、つい「次期」を付けてしまう雰囲気。
そして、優雅な仕草で紳士的に「お誘い」する姿が麗しい・・・。
「拒絶」されても、優雅に去り、表情も豊かに変わることはなく、時々「ふっ」と笑みを浮かべる辺りが「紳士」。
能動的に攻めて手に入れていく強さは、あまりなかったので、「死」は優雅にそっと寄り添っていて、自分の方を向いた時に手に入れる(手に入る)感じでした。
「感じ」が多い辺り、分かっていない感、満載です。
印象が個人的に定まらない「古川さんトート」。
間を空けて観たので、歌唱、特に「最後のダンス」はロック調になっていたりと、変化が大きかったので、「進化途上」で、まだまだ変わりそう、と思いました。
お二人の「トート像」の違いを感じて、印象的なのは、ラストのラスト
「エリザベート」を手に入れた後の表情!!
「井上さんトート」⇒ 満足した笑みを浮かべた後、無表情
やっぱり、手に入らないものなどない、と日常に戻る感。
「古川さんトート」⇒ 表情が愕然として終わる
この「何か違う」感、「消化不良」感に、色々想像しても分からないのですが、
「エリザベート」を手に入れられなかった?、と思っておられるのか??
「何か違う」という感じが、「古川さんトート」に合っている感じで、ツボです。
「古川さんトート」が、自分の中で腑に落ちたら、備忘録を書こうと思いながら、気づけば、もう千秋楽間近でした。
ラストの表情が、「トート像」を語っている、と腑に落ちたのが、現時点です。
観る度に芝居も(組み合わせキャストも)違うので、観た範囲内での感想です。
(もう終わる・・・古川さんは「続投」でしょう!?)
さいたまんぬ
開幕から、約3ヶ月。
痩せられているキャストもいらっしゃり、暑い夏に3ヶ月間はキツイですね。
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