役者人生が凝縮された『市村さんファントム』(雑記)
『ラブ・ネバー・ダイ』
個人的に、「ミュージカル」の嗜好としては、
観れば観る程、ハマる作品ではないです。
ただ、調べれば調べる程、
『オペラ座の怪人』とアンドリュー・ロイド=ウェバー氏の「作品への愛」を感じ、
最も理解しておられると思うのが、「市村さん」。
なので、舞台を観ていても、「市村さんファントム」は、「すごい」に尽きます。
「市村さん」主演の舞台を最近観た記憶は、
『紳士のための愛と殺人の手引き』(「柿澤さん」によりハマった)
『屋根の上のヴァイオリン弾き』(「3姉妹(実咲さん・神田さん・唯月さん)」が魅力的)
ここまで、重たい役ではなかったので(私が感じなかっただけです)、
役者としての「真の実力」を見せつけられた思いで、
帰途、なんとなく、敗北感で打ちのめされたというか、
芝居や俳優の奥深さについて、考えさせられました。
「初演オリジナルキャスト」は「栄誉」なことだと、以前に書きましたが、
「市村さん」は『オペラ座の怪人』(1988年劇団四季初演)のオリジナルキャスト。
元々、候補の5人の中には入っておらず、急遽、外国の演出家からの要請で、
一晩で一曲憶えてオーディションの結果、決まった待望の役だったそうです。
(実力と気迫と根性で、役を勝ち取った事が言いたかった。)
今回「市村さんファントム」とWキャストの「石丸さん」。
「石丸さん」は、初登板。
「市村さん」は「ファントム役」に対する自信がみなぎり、
インタビュー記事やパンフレットを読んでも、
「石丸くん、挑んできてみたまえ」という雰囲気が、伝わってきて怖い・・・。
過去の役もそうやって、一つずつ、勝ち取ってモノにしてきた自信が、
根底にあることは、分かります。
それでいて、
「今でも、毎日の舞台は、お客様のオーディション」
という心持ちで、舞台に臨んでいる真摯な姿勢と謙虚さ。
読んで、感想が、個人的に書きにくくなってしまった今回の舞台(書いたけど)。
「オーディションの審査側」席なので、
心に留めておくにせよ、今まで通り、
感想は(書く表現はともかく)、自由なので、いいかなと思いました。
「市村さんファントム」は、「ストーカーおじさん」ではなかったです。
「音楽への愛」が半端ない芸術家。
(この世界観に満ちた「ファントム」の部屋がこれまた難解・・・)
「クリスティーヌの歌声」が、「音楽で愛を表現する芸術家」にとって、
最も素晴らしい価値があったからこそ、思いを断ち切れないことは、
冒頭のソロに、滲み出ていました。
「クリスティーヌ」の息子「グスタフ」に執着しますが、
「人間ドラマ」に見えたのは、
「市村さんってパパだ」が頭をよぎり、
「息子への愛情」を注ぐリアルな姿に、
「ファントム」が人間臭く見えてしまいました。
「人生を注いできた全て」を、
同じ感性を持ち、「音楽の才能を持つグスタフ」
に全てを託したいと思う辺りに、「市村さん」=「ファントム」に見えました。
10年後の「ファントム」、年齢不詳ですが、
「市村さん」の人生(舞台への愛)が詰め込まれた「ファントム」でした。
さらっと話の筋だけ追えば、「火曜サスペンス劇場」っぽい。(個人的感想)
でも、キャストの芝居を観てると、超重厚感のある作品。
このギャップが大きい作品。
「ラウル様 素敵 (*゚▽゚人゚▽゚*) ★,。・:*:・゚☆」の感想でいいと思う。
その「素敵☆彡」の裏には、努力があることが滲み出ていた「市村さんファントム」。
高いチケット代で、勉強した気分(良い意味)。
リピートした時(来月末予定)に、感想は書くかも!?
現時点では、個人的に、満足過ぎる程、収穫を得たと思ったので、
『ラブ・ネバー・ダイ』は一旦終了。
(これも作品の感想〉
「音楽」については、芸術家にも「旬」の時期はあると思います。
今回、アンドリュー・ロイド=ウェバー氏にイメージする音楽が、
個人的にピンとこなかったのは、
最近、このメロディにご無沙汰していたからなのか、
いつものこと(忘れやすい)なのか、
分からないです。
やっぱり、一旦終了。
梅芸版『ファントム』は、どんな『ファントム』なのか、益々興味が湧きました。
観てる舞台の分野(範囲)が限定されているので、久しぶり、
毛色が違う作品に触れたことで、より舞台の面白さと奥深さを感じたので、
観たい欲は深くなり、財布は薄くなりました。。
自己満足な感想を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
さいたまんぬ
(追記)
一番最初に、香盤表を見に行った位インパクトが大きかったのに、
書くことを失念していた「グスタフ役」の3名の子役さん。
最近の子役さんの芸(出番的に「歌」)はすごい!!
影の主役「グスタフ」。
たまたま年齢で「子」役なだけ。「プロ意識(仕事と認識)」があって、
将来も「役者」を続けたいと、パンフで語ってました。
経歴を見ても、実力と厳しい競争の中で勝ち抜いて得た役と分かります。
将来の「実力派俳優」として、活躍が楽しみだなぁと、チェックしてます。
お名前をよく見かける方もいるだけに、すでに「路線」はありそう・・・。
「大前優樹さん」「加藤憲史郎さん」「熊谷俊輝さん」の3名°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°