帝劇『マリー・アントワネット』の「豪華キャスト」に思う「ミュージカル界」の過渡期
埼玉へ移住してから、興味を抱いた「宝塚歌劇」以外のミュージカル。
価格が安くて、グランドミュージカル(有名どころ、帝国劇場や日生劇場、B席あり)しか観てないので、その範囲内で思ったことです。
いつもながら、個人的な感想なのでご容赦ください。
そしてまた長文です。
「ミュージカルにハマるまで自分史」になった感ありなので、
一番下の結論だけ読めば言いたいことが分かります。(多分)
今回、『マリー・アントワネット』は、豪華キャストだから面白くないけど観に行く(失礼)と言いました。
面白くないかは、リピート後、変わるかもしれません。
でも、現時点では、
キャスト>作品
その「豪華キャスト」の顔ぶれ・・・個人的に「滅多に観られないかもしれない方々」が揃ってました。
帝国劇場のB席で!! ⇒ 超コスパが良い°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
「ミュージカルの歌唱」が好きなので、初心者なので「グランドミュージカル」入門。
そこから、次のステップに進めない、進まないのは、
・親しみやすい音楽と分かりやすい(親しみやすい)話が多い
・B席がある劇場で上演されることが多い
ちょっと「宝塚歌劇」に似てます。
で、「グランドミュージカル」出演者の顔ぶれは、同じ人が結構多いと感じます。
観てる「劇場」から、東宝かホリプロ主催が多いので、そりゃそうかもしれません。
観始めたばかりなのに、えらそうな発言で失礼します。
ここ最近、特に「小池先生(潤色・演出)作品」が増えてきました。(私が観る作品)
同時期に、「2.5次元ミュージカル」観たことがないですが、人気が出てるそうです。
「ミュージカル界」の敷居が下がった印象で、親しみやすくなりました。
個人的にターニングポイントかな?、と思うのは『エリザベート』。
そして、ルドルフ役「井上芳雄さん」。
若手で、端正な顔立ちとスタイルだけでなく、歌も上手い方。
勝手なイメージですが、演歌界の「氷川きよしさん」の印象。
(新風を吹き込んだ印象)
この「プリンス」の登場と『エリザベート』がミュージカル観劇者層を拡げた気がします。
私が「井上さん」を認識したのは、『モーツァルト!』ですでに人気でした。
「一路さんエリザベート」は、「宝塚歌劇」以外で『エリザベート』上演°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。男性の「トート」が観たくて、渋々観に行ったものの、「井上さん」の記憶ないです。
「渋々」は、今も若干残ってますが、男役さんの「女優姿」が観たくなかったからです。
男性ミュージカル俳優さんも苦手でした。「歌で愛を語る生の男性」が、なんとなく背中が痒く、独特の芝居の口調に慣れない・・・ミュージカルがあまり好きでない人の感覚!?「宝塚」の方が特殊かも。
(今は好きなのでごめんなさい。人間、変わります。)
で、「一路さんエリザ」以降、宝塚版以外の『エリザベート』は、「花總さんエリザ」まで再び封印されました。
「男役さんの「女優姿」観たくない」時代は、結構続きます。
大好きな『エリザベート』でも、外部(宝塚以外)ミュージカルの壁は超えられなかったです。
この「宝塚OG女優さんNG」解禁は、「蘭寿さん」の『天使にラブソングを』。
これ、前に書きましたが、さいたまへ移住して、イライラ時期(諦めが悪く長い)、気分転換に、作品と「森公美子さん」がぴったりで観に行こうと思ったら、「森さん」版が取れにくい。
失礼ながら、「蘭寿さん」は取れやすく、音楽が好きで、「宝塚OG女優さん」への違和感ありありのまま、「蘭寿さん」をかなりリピートしました。
無理してる感が変ですが、好きなものへの、執着力強いです(作品>キャスト)。
また、自分の中で「蘭寿さんデロリス」への印象が変わっていくのが面白かったです。
千秋楽が近づくにつれ、この「デロリス」もありかも・・と固定観念が外れ、個人的「宝塚OG女優さんNG」は解禁となり、以降、宝塚以外のミュージカルに興味を抱きました(観たい作品の幅が拡がった)。
一方、「男性ミュージカル俳優苦手」を払拭してくれたのは、『モーツァルト!』の「中川晃教さん」。
作品が観たかった。
これも「井上さん」版のチケットは、前評判が高くて、取れなかった。
結果的には「中川さん」版に感動し、苦手を払拭して下さったのだから、大感謝です。
CDで両方聴いて、お二人の歌い方が全く違うことも、面白かったです。
世界が拡がった°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。
前置きが長すぎました。
言いたかったのは、この2つが同時並行できたのは、出演者の主なキャストが被ってないからです。
小池先生作品が、東宝ミュージカルに出てくるまでの、ミュージカル作品の主演は、劇団四季OGと宝塚OGの方々が、かなり多かったです。
で、前述の前置きの理由で、あまり積極的に観なかったのが、「井上さん」以降、若手男性ミュージカル俳優が「主演」に台頭してきた、特にこの数年。
今、活躍されてる若手男優さんも経歴に「ルドルフ役」が多い・・・。
小池先生作品は、個人的に魅力的な作品が多いので、観に行きたくなります。
主演は、若手男優さんが多いです。
「井上さん」から始まり、代替わりしてますが、似た顔ぶれが多いです。
元劇団四季出身の若手俳優さんは、少数派。(「柿澤さん」位しか知らないですが)
私見では、「音大出身」組、「俳優からミュージカルへ転身」組の2つが多いです。
あとは、好みの違いで、共通するのは「イケメン」!!
日生劇場辺りで、主人公の年齢が高めの作品は、前述した方々(宝塚・劇団四季OG)。
この方々も、脇役ばかりでは勿体ない、やはり主演される人気と実力に納得です。
なので、私が観る作品のキャストは、同じメンバーが重なります。
観る劇場とジャンルを拡げたら変わります。
とりあえず、予算と好みで、今のところ、ここで止まってます。
グランドミュージカルでも、「レ・ミゼラブル」など、オーディションで配役が決まる作品に出演されてる俳優さんは、比較的、私の観る作品への出演が少ないです。
普段、別の舞台に出演されているので、私が観ていないだけです。
個人的に小池先生作品がやはり好きですが、先生も仰っているように、若手育成的な面があります。
作品と、「イケメン」を堪能できて、成長を見守る「宝塚っぽい」観方で楽しめます。
ただ「見守る若手俳優+重厚な脇役陣(宝塚OG、劇団四季OG)が同じ面子」が多い。
最近、新風を吹き込んだ「井上さん」は、私の観る劇場からは一線を退かれました。
年齢的に(失礼)、「若手」から「中堅」になられ、他の舞台へ移行した印象。
そう、「中堅」になると、私の観る劇場の作品系統から去っていかれるのです。
私が観てる劇場は、割と、有名どころのミュージカルの演目が多い劇場だと思います。
そこに「中堅ミュージカル俳優」の居場所がない!?
作品の主人公が、その年代が少ない!?
でも、「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・バルジャンには、若手の「佐藤隆紀さん」が出演されます(帝国劇場)。
ただ、圧倒的に少ない印象です。
ミュージカル界で活躍は続けていても、「中川さん」等、お値段的に厳しい劇場が多いです。
グランドミュージカルは、そういう訳で、キャストに偏りがあり、「中堅層が主役になる作品」が少ない印象です。
「中堅層」が再び観れるのは、「ベテラン層」の役で舞い戻ってこられた時なのか!?
それ、ちょっと悲しいので、作品がもっと増えればいいのですが、集客力を考えると演目が限られる模様。
自分のチケット代の閾値を上げる方が現実的。
結局、ミュージカル界の敷居は下がったようで、次の一歩は進みにくい状況。
大きくは変わっていない印象です。
もう1つ寂しいのは、成長したなぁと思ったら、ミュージカル界から去ってテレビや映画界へ行かれてしまう方々もいらっしゃる事。
見かける機会は物理的に増えますが、ミュージカル好きなので、今後を担う「ベテラン」がいなくなる・・・。
個人的に「市村正親さん」「山口祐一郎さん」「石丸乾二さん」を観る機会が多いです。(ベテラン陣)
さすがの貫禄と安定感で魅力的です。
ただ、役は違っても、同じ役者なので、声や歌い方は一緒。
すごくファンという訳ではないので、新鮮さがちょっと欠けます。。(失礼)
結論までが長かった。すみません。
今回の『マリー・アントワネット』のキャストは、その点で「吉原光夫さん」始め、「レ・ミゼラブル」に出演されたり、出演予定のキャストの方々も加わっていて、新鮮で豪華°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。
いつもと違う、歌声と演技が、いつもの劇場で観れる、個人的に貴重な作品なのです。
というわけで、別のキャストもリピートしたいのです。
ただ、悲しきかな、売れ行きがイマイチ。
作品のせいか、キャストのせいか、言及しませんが、せっかく珍しいキャストが揃ったのに、しばらく、上演はなさそう。
やっぱり、集客力のあるパターンで、演目が決まり、キャストもそれに添って選ばれる・・・。
若手俳優さんが沢山台頭して、面白い作品が上演され、再演を重ねて注目を集めるまで、変わりました。
ただ、次の段階が準備されてない感じ、「過渡期」かなと思いました。
中々、「ミュージカル」が一般的に普及するのは、難しいと実感しました。
やっぱり、チケット代高いよ。
でも、それ位価値のある舞台だからこそ払って観るよ・・・のギリギリ予算「B席」
長文に最後までおつきあい下さり、ありがとうございます。
ぼやきのつもりが長すぎました。
私も、人気に乗っかった組なので、えらそうなつぶやきを失礼します。
さいたまんぬ