「星風さん」が大事にされてると思った理由
前にブログで少し触れた題名の件。
「星風さん」は、劇団に大事にされてるな~と思い、彼女自身のスタンスにも好感を抱く理由。
「星風さん」は、「キュート系」の娘役さんだと思います。
それが彼女の魅力なので、決して欠点ではありません。
ただ「キュート系」は「大人な色気の女役」はあまり似合わない印象があります。
顔のキュートさは、180度変えられるものではないし、仕方ないです。
(「仕方ない」って適切じゃない表現を失礼します。)
それを、演出家先生が言ってくれてます。
ご自身でも割と「丸顔だから・・・」とか仰ってます(歌劇誌等で)。
あまり、印象に残る程、誌面上で言ったり言われている娘役さんが、思い浮かばないので、より印象に残ってます。
特に思ったのが、『異人たちのルネサンス』の座談会。
もし、何も言わなかったら、例えば「大人な色気の女役」を演じてしっくりこなかった時、劇評には、
「柄に合わない役だったのではないか」
とか、マイナスな印象の文言が入りそう。
でも先に、今回の座談会での田渕先生の発言のように、
「星風さんは大人っぽい役が難しいと思われがちなところもあるかもしれないけど」
と言われていれば、本人は認識して、役に挑んでいる印象を受けます。
そうすると、たとえ合わない役だったとしても、「健闘している」とプラスの印象になります。
先に欠点を自分から言うと(星風さんの場合、持ち味なので、欠点ではないです。)、
「そんなことないよ~」とか
「自己分析して、持ち味なのに、役の幅を拡げるべく努力してるんだ、偉いなぁ」
と、プラスの印象を受けます。
努力している姿が「健気さ」に見える。
意図的なしたたかさは見えず、さらっと仰る感じが、むしろコンプレックスとして受け止めてそう。
「星風さん」には、若くして、トップ娘役に就任されただけの実力や華を、感じます。
お披露目公演の時、初めて認識したのですが、見た目の若さの割に(学年も若い)実力があり、押し出しと華がある娘役さんだなぁと印象に残りました。
野心的でもなく、追究するべく、下級生が努力する姿勢を感じます。
持ち味の「キュートさ」が活かせればいいのですが、娘役さんは、トップスターさんに合わせて役が回ってくるので、充て書きされない限りは、与えられた役に合わせることの方が多いです。
「真風さん」は大人っぽい印象の方なので、相手役に大人っぽさが要求される役が回ってきそうなイメージはあります。
つまり、「星風さん」の持ち味と違う役柄。
でも、先に演出家先生までが仰り、「公認」の持ち味であることを先に言われると、たとえ似合わなくても、彼女は頑張ってるイメージで、健気な印象が残ります。
叩かれることは、少なくとも、劇評などの記事では減る ⇒ 処世術が上手い!!
というよりは、演出家先生や劇団が、成長を見守るような愛を感じます。
見守って育てていこうとしている印象。
似合わないから、切り棄てるなんて、ありえない感じです。
さらに、『異人たちのルネサンス』の役、肩書だけ見たら、
「ロレンツォの愛人」=「権力者の愛人」⇒「大人の色気のある女性」
ですが、「星風さん」に合わせたような、役柄に充て書きされている!!
「真風さん」の「ダヴィンチ」役は、普通に大人っぽいので、別に「大人な女」の役柄でもいいところを、「星風さん」の背丈に合った設定になってる。
前回の公演の「ユーリ」役が等身大なら、少し「大人っぽさ」が加わり、でも、ピッタリ。
上手に彼女の魅力が引き出されてます。
勿論、前回より少し大人びた影のある、少し違うイメージなので、「星風さん」自身の成長も感じます。
演出家先生のオリジナル作品ならではの演出の手腕と同時に、「星風さん」には「育成中」の印象を抱きます。
「星風さん」自身も新たな引き出しを、少しずつ増やしていて、魅力的。
短期在任ではできない「育成」に、長期在任を感じた理由です。
少女っぽさに、時々、大人びた印象の表情を浮かべたり、まだまだ「イメージ」が固まらない「フレッシュさ」が魅力的な「星風さん」。
今は「キュートさ」の印象が強いです。
確かに、「花總さん」に代表する大人びた雰囲気の娘役さんの方が、トップコンビのできる作品の幅が拡がる印象はあります。
(学年を重ねて貫禄がつく場合もありますが。。)
なので、そういう娘役さんの方が有利な印象はあります。
その系統ではないのに、なんだか、大物感を感じさせる珍しいタイプの娘役さん。
今後、どんな娘役さんになられていくのか、楽しみな方です。
個人的な感想なのでご容赦ください。
(追記)
次回作『オーシャンズ11』は「テス役に挑む」ですね。
「テス役の設定」が変わるか、「星風さん」が変わるのか!?
さいたまんぬ