「1789」帝国劇場②(加藤&夢咲・凰稀Ver)
書くと、自分なりの感想がまとまります。
そうなると、リピートしたくなりますが、明日(5月12日)千秋楽ですね(涙)。
早速、主要キャストの感想
【加藤ロナン】
2年ぶりの再演。
舞台での成長ぶりを一番感じたのが、この方でしたΣ(・□・;)
「マタハリ」、その前に「レディベス」「フランケンシュタイン」を観たときも、「加藤さん」は同じ感じで、「なんか」もどかしい。
平坦・・・表情が乏しい!?
熱さがない!?(クールな役柄と「熱さ」は別物です。)
Wキャストだと、もう片方を観て、その「?(なんか)」が浮き彫りになります。
個人的に、「若手ミュージカル男優、実力ベスト3」圏内常連の「佐藤降紀さん」。
そう「佐藤さん」。
いつも、ひょっこり現れて、一番おいしいところを持っていっちゃうお方。
のほほんとやわらかい雰囲気なのに、舞台は肉食系で「熱い」🔥。
なので、「マタハリ」共演にビクビク怯え、想定内で、よりによってメインディッシュ(主役)を持っていっちゃった感じで、悔し涙をこぼしました。
余談ですが、「ベスト3」と言ったのは、熱心に「個人」を追って観ていないため、「他にもいるはず」と思っただけで、残り2名の具体名は、、、今考え中です。
と、「加藤さん」も、「一皮剥け」待ちの方です。
しかも、時間が迫ってるので、かなり焦りながらの「待ち」状況。
ビジュアル良し、スポンサー?受け良し、歌は目下マイペースに勉強中。
ミュージカル界で、期待されているのが、分かりやすい位分かりやすいお方。
さいたまんぬが初めて「加藤さん」を知ったのは、初演「1789」でした。
目についたのは、やはりビジュアル。
主役だし、普通に目に入りますが(^^;)。
好演ではあったものの、役柄が合っていた事にかなり助けられていた感がありました。
でも、今後、ブレイクしそうな予感がしました。
クセのない、格好良さで、まだ色がないから。
やはり、「見た目」はセンターに立つのに、かなり有利ですよね。
歌がちょっと。。。だったので、
「加藤&夢咲」版DVDと「小池&神田」版CDを買いたいな、なんて思いました。
(暴言ごめんなさい。)
しかし、再演「1789」の登場場面で歌い始めた「加藤ロナン」に、
やっと、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!☆彡☆彡
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!☆彡☆彡
待った甲斐があったよ、加藤さんが(涙)。
期待せずに観た分、歌い出された時、目を見開き、驚きました。Σ(・□・;)
まさに、目を見張る歌唱力と発声の向上(個人比)、
そしてそれ以上に、「ロナン」の熱い魂が宿る「加藤ロナン」の熱演ぶり。
いや、もう「歌」の時点で「役の心が入った歌」だったので、ガッツポーズでした。
「ロナン役」は元々似合っていて、それに技術が伴ったのですね。
舞台で「ロナン」が生きていました。
加藤さんの代表作は再演「1789」の「ロナン役」です。(2018年5月現在)
初演「1789」は(しつこいですが)、等身大で自然に合っていた分、技術面の粗が目立っておりました。
やはり、舞台経験、そしてセンター経験の数をこなす事は大切ですね。
再演「加藤ロナン」版は、主役が「ロナン」にきっちり見えました。
個性的で魅力的なキャスト陣の中でも、「主役」としっかり認識できるスター性をいつのまにか身に付けていらっしゃった°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。
「主役なので、主役に見えるのは当然」という訳でもない所が、舞台の面白さです。
演技の細部に見せる仕草も自然で、余裕があり、魅せる術を身に付け、魅力的なロナンでした。
ラスト「ロナン」が死んで、仲間が泣く場面、さいたまんぬも、一緒に泣いてました。
舞台上の出演者も涙を流してました。
特に三浦ロベスの号泣ぶりが、第2幕巻き返しの最大加点ですね☆☆☆。
実に熱い舞台でした。
ただ、1つだけ気になったのが、「加藤さん」の頬がこけて、お痩せになっていた点。
「ロナン」としては、貧困による「飢え」が伝わり、良かったです。
ただ、意図的なら良いのですが、あまり痩せてしまわれると、体調が心配です。。
とにかく、「マタハリ」から短期間での激変ぶりは、持ち味と合う役柄に加え、小池先生のご指導の素晴らしさではないかと、小池先生の力量に改めて敬服しました。
小池先生は、「練度」が高いです。
的確に、個人の適正、長所や欠点を見極め、指導し、役者のレベルが確実に向上します。
また、宝塚以外の舞台を観る回数は少ないですが、小池先生の作品は、とりあえず、役者さんたちの姿勢の良さには感心します。
宝塚の舞台は、バレエ経験のあるタカラジェンヌなので、姿勢が気になった事が、あまりないです。
宝塚以外の舞台を観て、「姿勢」の大切さを認識しました。
【夢咲オランプ】
上品で華があり、可憐で美しかったです。
良い意味でも悪い意味でも、この一言に尽きます。
「花總さん」が女帝役者なら、「夢咲さん」は姫役者。
他の追随を許さぬ美しさは共通しておりますが、持ち味と風格が違います。
「夢咲さん」はヅカの香りがまだまだ漂っておられます。
そして、さいたまんぬは、あまり俳優「夢咲さん」の評価は高くないです。
また暴言を吐きましたが、「美しさ」と「品」も芸の一つで、努力で得られない限界があること、その強みを最大限に活かしている点では、「夢咲さん」は一流のプロです。
というわけで、初演、再演共に「夢咲オランプ」は、王妃様のお側にお仕えする身分の高い人に見えたこと、年齢(相応の見た目)的にもアルトワ伯に目をつけられる事には説得力がありました。
所作に、自然と優雅さが表れるのが「さすが!」です。
「皇帝夫妻への挨拶の仕方」といった定番から、「フェルゼンと教会で密会して聖書を袋から取り出して渡す仕草」というさりげない場面まで、隙がない!
ただ、「夢咲オランプ」の立ち位置(身分)と、振舞いの気品さが、果たして妥当なのか、分からなかったです。
市民だけど、王子様のお世話する位なら、かなりお嬢様であろうと思えば、「夢咲オランプ」は、ロナンにいきなり恋に落ちる点以外は、ほぼ満点です。
歌唱の弱さも、「可憐さ」と「華」で黙っておけます。
(三浦ロベスさんより、経験豊富な分、今後の成長幅が少ないと予想し、敢えて「黙る」と表現しました。)
全体的に、初演と再演で、変化をあまり感じなかった為、意識が他のキャスト陣に向いてしまいました。
そして、以下も初演と印象変わらずです。
「加藤ロナンとビジュアルがお似合いだなぁ(美男美女カップル)」
こんな市民カップル、滅多にいないよ。。
【凰稀アントワネット】
さすがに「銀河英雄伝説」のラインハルト皇帝閣下。
「凰稀さんアントワネット」には、王妃の風格がありました。
初演は、小池先生曰く「当代随一の姫役者」(⇒個人的には、女帝、皇后役者と思う)と言わしめた、「花總アントワネット」の影に隠れがちでした。
実際、王妃経験や培ってきた所作(男役と女役)の違いなど、本人の努力で変えられない物理的要因と、現実の実力差はありました。
でも、比較しなければ、「第2幕」王妃としての自覚が芽生え、ソロを歌い上げた後、毅然とした態度で、舞台奥へとゆっくりと歩んで、去っていく背中に、さすが、元トップスター、風格がありました。
思わず、平伏しそうになりました。
元男役をあまり感じさせない「新人女優」でした。
どうしても、比較しちゃうのは仕方ないのですが、「花總さん」は「姫」と「役者」を兼ね備えている点がすごいんですよね。
「姫」+α「役者」ではなく、「姫」と「役者」が並列してます。
もう贋物(人)か、見分けつかないです。
それを、ひしひしと感じた初演だったので、少々割を食った感ありの初演でした。
なので、再演は「凰稀アントワネット」をじっくり拝見しました。
初演時と役創りの方向性は変わらず、王妃として成長していく姿、自分大好き「龍アントワネット」より、「自己犠牲の精神」が芽生える姿に、処刑を戸惑ってしまう市民の数が多かったのではないでしょうか?
ただ、惜しかった。
「歌」・・・美しさで補いきれなかった「歌」(涙)。
後半になるにつれ、じんわりきいてきました。。
ただ、初演の「歌唱」の方が良かったとは言い切れません。
・実際に「歌唱力が落ちた」
・初演は、「新人女優」でビジュアルや演技に目がいき、「歌唱」の記憶が薄い。
(「歌唱」は期待していなかったので、意外に良かったと記憶した。)
どちらなのかは、分からないですが、他の点が気にならない分、ソロが悪目立ちしてしまいました。
これまた、「龍アントワネット」は自信たっぷりに朗々と歌われるので、無意識に比較してしまい、悲劇。
暴言ごめんなさい。
結論としては、
歌以外は無難にこなし、初演と変わらなかったので、印象が薄かった
これまでビジュアルに見惚れて意識しなかったけど、演技もなかなかいけるね
でしょうか。
主要キャストだけで長くなってしまいましたので、一旦区切りをつけ、その他のキャストは③へ続きます。
さいたまんぬ