「1789」帝国劇場①(小池&神田・龍Ver)

先月(加藤&夢咲・凰稀Ver)を観たので、もう片方のキャストで観てきました。

再演、そしてキャストが違うと、やはり比較してしまいますね。

同じキャストでも、2週間経ち、演技が変わっていました。

舞台の醍醐味ですね。

では、主要キャストの感想

【小池ロナン】

 初演より歌が上手くなってるΣ(・□・;)

 ただ、歌い方が、「ロナン」らしくない方向へ上手くなっておりました。

 「ノーブル」、ちょっとクラシカルな歌唱で、「ロナンに求めたい」ロック色が強いパンチのある歌唱ではなかったです。

 ミュージカル俳優になるのかな!?

 「小池さん」、初演「ロナン」役と「キンキーブーツ」の演技で第42回菊田一夫演劇賞を取られてましたよね。

 ただ、初演の「小池ロナン」、さいたまんぬには、そこまで響かなかったので、観ていない「キンキーブーツ」が良かったのかなぁなんて、失礼ながら思っておりました。

 初演の加藤ロナンも周囲に比べて、やや実力差が目立ち、ビジュアルでカバーしてる感がありました。

 よって、「ロナン役」の設定が、「革命に燃えて散った無名の元農民」なので、主役の貫禄やオーラは必要とされていないということでOK。としてました。

 むしろ、さいたまんぬの東宝版「1789」の見所は、

「イケメン揃いと名曲の数々」

「脇を固める方々も主役が出来る位の豪華キャストと衣装の豪華さ」

でした。

なので、小柄な「小池ロナン」は、デムーランやロベスピエールと肩を組んで歌うと、やや見劣りするのが残念です。

ただ、初演「小池ロナン」は、その点が惜しかったというのが、印象に残り、「小池&神田」ペアの組み合わせが良いなと思いました。

歌唱力の点においても。

で、前回の反省を踏まえ、賞を取るほど評価を得た「ロナン」の演技に注目すると心に留め、臨みました。

・・・またやってしまったよ(( ノД`)シクシク…。

恒例の体調不良で、薬を服用し、一幕の半分位、寝ちゃったよ(涙)。。

なので、今回のバージョンの感想は、寝てる間に名場面があったかもしれないので、あくまで観た範囲内の感想であることと、多少の暴言(妄言)はご容赦願います。

本題に戻り、再演「小池ロナン」は前述の通り、丁寧でクラシカルな歌唱、さらに、演技まで、品が良くなっていたので、「知的で紳士的」でした。

違和感。

よって、(一応)おぼっちゃまであるデムーラン達に溶け込む素地が、最初から備わっていたので、すぐに仲良くなれたのね、と納得してしまいました。

農民出身の「ロナン」と、王太子のお世話役なら、平民でもそれなりの家柄の「オランプ」との格差愛にも、違和感を感じませんでした。

「小池ロナン」が紳士なんですもの。

それなら、ビジュアルも王子様系で、とことん違和感に徹して欲しい!

それなのに、ビジュアルは、ちゃんと農民の青年(19歳~20代前半?)。

なので、違和感ありありだったのですね。

丁寧な歌い方に、誠実さと優しい人柄(素?)が滲み出ておりました。

ただ、さいたまんぬのイメージの「ロナン」は、

根は素直だけど、貧困によって、ひねくれて、ちょっと悪ぶってる感じ。

デムーラン達上流市民に対してもコンプレックスを抱いてて、ちょっと地雷踏んだら、すぐキレる、おだてたら、すぐ乗り気になる、「江戸っ子」気質な人です。

(元関西人で「江戸っ子」を知らないので、誤解してたらごめんなさい。)

「小池ロナン」はキレても、瞬間湯沸かし器のような熱い炎は感じなかったです。

激しい気性の妹に比べて、「お兄さんは優しいね」。

似てない兄妹 Σ(・□・;)。

ダントンが、自分の恋人が、ロナンの妹と、打ち明けられ、驚くのも無理ないです。

ちょっと、暴言でしたが、そのクラシカルな歌唱、今後のミュージカルで活かして欲しいです。(「デスノート」も見損ねた後悔公演です。)

【神田オランプ】

先に、夢咲さんのオランプを見ているので先入観ができてしまい、「オランプは育ちの良いお嬢様」の印象で、アルトワ伯からも気に入られているので、年齢も20代中盤~後半と思ってました。

だから、「神田オランプ」は、少女のように「若く」見え、同じく「若く」見える「小池ロナン」とはビジュアル面では、お似合いでした。

ただ、宮廷で沢山の美女を見ているある程度、歳を取ってる「アルトワ伯」が目にかけるには、若すぎて、違和感がありました。

でも「夢咲オランプ」が宮廷に馴染み過ぎで、本来のオランプは「神田オランプ」位、庶民的な役柄なのかもしれません。

Wキャストの「ロナン」が雰囲気が違うので、必然的に「オランプ像」もイマイチ定まらないんです。

二人とも、空想の人物ですし。

そこで、また違和感発生なんですよ~。

超庶民過ぎるはずが、上品で紳士的な「小池ロナン」に対して、宮廷でアントワネットのお側近くにお仕えできる位、上品なお嬢様のはずが、庶民的な「神田オランプ」。

庶民的なものの、初演より、個人比、落ち着いて大人っぽくなっているので、初演の方が、プライベート(職場外)で見せるキャピキャピしたキュートさや、「恋に夢中」感があった気がしました。

「神田オランプ」のベストアクトは、アルトワ伯に操られる時に、時計(操る道具)?を見て「目が泳いでいる」所。

すごく、良かったです。

「オランプ」に上品さを意識し過ぎた感がありましたが、きっと、他の舞台では確実に成長されているのだろうなと、この演技から伝わってきました。

【龍アントワネット】

雑誌の写真でも、見事な女子力°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°の龍さん。

男役の片鱗も残されておらず、すごい。。。

さいたまんぬのタカラジェンヌ観は

タカラジェンヌ宝塚歌劇団でしか生きられない超麗人」

であり、退団によって、この世から去られます(涙)。

つまり、退団で「消去」されるため、外部で見る元ジェンヌさんは、「新人女優」と自らに言い聞かせ、最近ようやく、自己暗示ができてきたところです。

歌については、心配もなく、「独特の台詞回し」がアントワネットで発揮されるか、今回一番の「ハラハラ」な見所でした。

結論:独特の台詞回しは出なかった。

   歌も余裕で高音を歌い上げていらっしゃいました。

と、褒め褒めして、持ち上げましたが、「消去」したはずが、思い出してしまいました。

自己暗示の修行不足に反省。

「龍アントワネット」は、自分大好きな王妃様でした。

自分の心に忠実に生きる、わがままなお嬢様がそのまま大人になった感じ。

フランス王妃の風格が足りなかったような。。

意図的に、自分に合うように、役創りをその方向で持っていったのかと思える位、「花總さんと凰稀さん」アントワネットとの違いがはっきりしてました。

「花總さん」と「凰稀さん」も違いますが、「龍さん」ほどの差はない。)

顕著なのが、第2幕のラスト、フェルゼンが挨拶に来る時、フェルゼンに未練ありありの姿を全身で表してました。

更に、中々空気を読むいいお方「国王」が気を遣って、「よいのか?」と尋ねた時も、分かりやすく、空気を読まず「未練あるけど、我慢してんねん。」と全身で表しており、気遣いしている国王に同情してしまいました。

「3児の母ですから」と言う位なら、もう少し、嘘でも演技しようよ。夫婦円満の秘訣だよ、と、自分の事は棚に上げてツッコミました。

「恋に一途なのはオランプではなく王妃さまです」と、「さいたまんぬオランプ」なら言いそうでしたが、そんな「恋に一途」で「恋愛のプロ」だから、直観でオランプの恋に気付くのですね。

納得。

しかも、そんなわがまま王妃だから、民衆に処刑され、悪気はないから、一部の人たちから支持されているのですね。

「アントワネット」の見せ所は、第1幕の「恋に一途な女性」が、第2幕で遅いながらも、「王妃としての自覚に目覚め」、フェルゼンの愛を拒み、「王妃を全うすると決意する」までの成長ぶりにあると思います。

「最後まで、一貫して、恋に生きていた龍アントワネット」はあまり素敵な女性ではなく、共感しにくかったです。

フォローは、最初にしましたが、もう一度。

歌上手いです。

台詞回しも独特でなかったです。

また、文章が長くなってきたので、あとお一人だけ、「忘れてはならないキャスト」の感想で、①を締めくくります。

①のトリを飾るのは、このお方

【三浦ロベスピエール

2回目の観劇なので、途中寝てしまった失態を省いても、評価は変わらず。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

まだ、かなり粗削りですが「新生スター☆彡」が1789年から時を越えて誕生しました。

この瞬間に立ち会えるのが、舞台ファンの喜びですよね。

帰宅して、最初にプロフィールをチェックした人物です。

頭にインプット。( ..)φメモメモ

パンフレットでは、顔はハムスターみたい(可愛い)で、ちょっと個性的。

舞台上の顔は、「アダムスファミリー」で、これまた個性的。

歌も、周囲に比べて弱い。

発声も弱い。

線が細くて、若く見えるので、ダントン・デムーランと並ぶと一番末っ子に見える。

第1幕は、初演「古川さん」が格好良く、品と知的さで印象に残っていたので、個性的な顔に印象が残り、「まだちょっと経験不足感が滲み出て、見劣りするなぁ」

と、暴言承知の感想を抱きました。

しかし、第2幕、ラストに向かうにつれ、演技が白熱してきて、革命への情熱がひしひしと伝わってきました。

史実でも、フランス革命当時の彼らは、若かった。

なので、若いのに、あんなに真剣に国の将来を憂い、理想に燃えて戦う姿がぴったりハマっておりました。

ロナンが死んでしまったときの、無念さや悔しさに涙を流す、全身から伝わる想い、芸の未熟さを、情熱で押し切っておりました。

「三浦さん」について全然知らないので、失礼しますが、経歴を見ると大型ミュージカルは今回初めてでなないでしょうか。

そう思えば、歌はこれから伸びる余地あり、演技も成長の余地ありです。

そして、今回、ダンスシーンが多い作品です。

一見細身なので、小柄なイメージですが、実際は長身(181cm)で、ダンスを中々見せてくれるのです。

ダンスが上手いと、所作も美しいですよね。

ダントン、デムーランと3人で並ぶと、真ん中にいる事が多かったのですが、宝塚の舞台のように、しっくりセンターが似合っていたのです。

それで、

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

と思ったのです。

スターの条件は、

「舞台の端にいても、自然と目がいく人」

「芸の上手下手なんて、華で黙らせるオーラ」

完全にさいたまんぬの偏見ですが、

再演「1789」の最大の見所は「三浦ロベスピエールの第2幕」

ということで、①は終えようと思います。

②(加藤&夢咲・凰稀Ver)へ続きます。

 

さいたまんぬ

 

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