『異人たちのルネサンス』感想③~意外性がある役柄で実際はそうでもないメディチ家兄弟~

ネタバレありです。

 

メディチ家兄弟(「芹香さん」「桜木さん」)

「芹香さんロレンツォ」:やり手で欲しいものは手に入れる才覚があり、時に冷酷な人

「桜木さんジュリアーノ」:兄へのコンプレックスから憎しみを抱き始め、野心を満たせず鬱屈中

 

一見、いい人キャラでない辺りが、「意外性」です。

お二人共、路線系スターさんだから?

「極悪人」でなく「悪いけど憎めない人」止まりです。⇒「意外性あまりない」

 

①「桜木さん」

「星風さんカテリーナ」への恋心を「極悪人」に利用されて、用なしになれば、ポイ捨て。兄上からの扱いも軽い。

兄上への嫉妬心を利用しようと近づく「極悪人」に対しても、「兄上には逆らえない」とか言ってる辺り、無意識下では、兄上に敵わないと思ってそう。

なので「報われない、不器用な人。気の毒。実はいい人かも。」と思ってしまった人。

反抗心も小さめの「弟キャラ」。

「兄上に敵わない自らの鬱屈を晴らせず、やがて反抗心に変わっていく人」に見える。

 

前回の「ザナンザ皇子(弟役)」と性格は違うけど、「桜木さん」の個人的イメージと同じ印象でした。

「いいとこのボンボン」「悪い人になりきれない優しい人」「弟キャラ(可愛い)」

個人的「桜木さん」のイメージです。

このイメージは、醸し出す雰囲気からか、配役のせいなのか・・・両方!?

 

「悪魔のささやき」に惑わされ、内面の葛藤がやや深めに描かれてる役。

苦悩する表情、目つきが変わる辺りは、いい感じ☆彡と、今までより「桜木さん」の演技に注目しました。(出番が割と多めで目立ってた!)

ただ、兄上「芹香さん」には所詮敵わないと諦めてそうな台詞、屈折してても悪い人に見えない純真な雰囲気が漂うので、「桜木さん」のイメージと重なる・・・。

たまには「いい人じゃないキャラを」と配役しつつ、「桜木さん」充て書きの印象が強く、「いい人かもしれないキャラ」に見えました。

 

田淵先生、さすが「持ち味」のツボ押さえてる!!

と同時に、また同じような役だなぁ・・・一皮剥けるには、物足りない役だなぁ。

と思ってしまいました。

 

個人的に、月組「暁さん」の「ルドルフ役」前の印象に似ている「桜木さん」です。

お二人共、組の「御曹司」で「爽やかな好青年」が似合い、その系の役が続き、一皮剥け待ち状態。

「暁さん」は、「ルドルフ役」で一皮剥けた印象です。

 

一方、桜木さんは研10で、「暁さん」級の役柄は、少し遅め。

上級生陣の層の厚さから、「クセのある役」や「大人びた役」は、その方々が担うので、足踏み状態が続きます。。

一皮剥けるまで、何年かかるだろう!?

役柄が限定され、且つ、他組の若手スターさんの役の印象。

次の『オーシャンズ11』、ベネディクト役を配役されたら、かなり一皮剥け感ありますが、「愛月さん」もいらっしゃるし、難しいかなぁ・・・。

一皮剥け役、まさに「怪演」で、場をさらうような役を演じる機会がないだけに、華の「95期組」の中では、本公演の活躍がやや地味。

早くから注目されているのに、ご本人以外の面(上級生多くて配役の割り充てが小さくいい人役止まり)での理由もあり、宙組の抱える問題!?

 

充て書きは、「スターさん」の持ち味に合わせると、似たような役が続くと、ポジション的に成長を期待される時期には、考えものですね。

個人的に、「死に様」の美しさに惚れたので、勿体ない感のあるお方です。

 

②「芹香さん」

史実と違うなら、「冷酷で野心に満ちた人物」に徹して欲しかったです。

脚本通りに演じていらっしゃると思います。

似合ってます。

風格もあるし、見下す感じ、「星風さん」をいたぶる感じも似合ってます。

でも・・・物足りない(失礼)。

演技が、一本調で、何故か、目新しさがない感じでした(失礼)。

前回の「ラムセス」役の方が本来似合うのに、意外性があって印象に残りました。

悪役でもないですが、「クセのある少し冷酷な役」意外性はあるのに、無難な印象。

「カテリーナ」に近づく男を見つけると、追っかける辺りに、恋心を感じて「冷酷漢」に見えない。

「中途半端な悪系」と、含みがない人物に見えてしまう演技で、目立ってますが、予想してたより普通の印象。(でも、カッコいいし、風格あります。)

 

ゾクっとしないので、新たな魅力は・・・1つありました°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

「星風さんカテリーナ」の裏切りを許さないぞと脅す場面、指で、つつーっと「カテリーナ」の胸元を触るところに、ドキドキして、男の色気を感じましたヾ(≧∇≦)ノ"

後は、ラストの肖像画を見つめる背中でしょうか・・・。

ここは、背中で何か思うものがありそうな雰囲気漂ってました (-_-) 良かったです。

 

「芹香さん」で良かったのは、やはり、フィナーレの真っ赤な衣装のダンス!!

前にも書きました。

ここでは、「目力強」で悪男に見え、垂らした前髪に色気が滲んでます

「前髪の垂れ具合、しっとり感」が日によって違うので、オペラグラスで釘付け場面!

やはり、「芹香さん」は「ショースター」と実感 d(≧▽≦*) !!

「華」があり、この場面も「日本物ショー」も、真ん中で踊ってて、違和感なく輝いてました☆゚・*:.。.☆

 

メディチ家兄弟の美しさは文句なく華もあります (*゚.゚(゚.゚*)ホレボレ♪

充て書きのせいか、本来の印象の「いい人系」が滲み出て、「悪役」になりきれないので、あまり意外性がなかったお二人。

似た印象・・・やはり兄弟!?

 

現時点での印象なので、また(観る機会があれば)変わると思います。

個人的印象なのでご容赦ください。

 

さいたまんぬ

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