愛月さんの「怪演」評~劇団の作意!?~
劇場キャトルレーヴ内で売られている「EXサンケイエクスプレス」
産経新聞記者が記事を書いているものの、劇場内で販売されているので、記事内容は劇団公認。
最新号のトップ記事は『異人たちのルネサンス』。
内容は、定番です。
トップスターさん絶賛から始まり、主要スターさんの演技を無難に褒めるパターン。
語彙力・表現はさすがプロ!!と尊敬し、ほぼ異論なしです。
ほぼ異論なしの「いろんな形容詞」の褒め言葉。
ただ、今回引っかかった「形容詞」・・・記事の一部を抜粋すると、
芝居が光った(芹香さん)
謎のグイド司教を”怪演”(愛月さん)
芝居が目を引いた(桜木さん)
個人的に太字が引っかかりました。
「座談会」で、ご本人が「いいところもないし、救いようがないです」
と仰る位「かなり悪役」です。
ただ、「謎のヴェールに包まれた素性」ではあるけど、「悪役」としては普通に「かなり計算高い悪役」の印象です。
同じく、「救いようのない悪役」と言われていた花組「鳳月さん」の「松倉役」は、「怪演」とは評されていないです(多分)。
「悪役」を「話題性」(宣伝)にし「演じ切った」「さすが」等と賞賛されています。
この辺りに、「花組」はプロデュース力が上手いなぁと感じます。
そして、「鳳月さん」は「個性派俳優」と評されても「クセのある個性派俳優」の印象を抱かせない「スター」感。
「個性派スター」までは共通するものの、その先に「怪演」がつく「愛月さん」。
今回の「グイド司教」役、やはり演技の巧みさを実感 ハ(^▽^*) ♪
「演技派スター」の印象は、更に強まりました。
とはいえ、「ショー」での存在感の華やかさ、「芹香さん」とは輝き方は違えども、やはり「スターオーラ」はびしびし感じます。
演技巧みなだけでなく、やはり「愛月さん」は「華のあるスター」です。
話は戻して「怪演」。
「怪演」は褒め言葉。
クセのある褒め言葉。
今回「計算高く、何を企んでるか分からないクセのある人物」だったけど「怪演」?
「好演」「快演」じゃなくて「怪演」?
役どころか、褒め言葉にまで、クセがある (-_-)ウーム
「怪演」の意味は、「不気味でありながら、奇妙な魅力のある演技」らしいです。
イメージとしては、
普段2枚目スターが、変わったクセのある人物を見事演じ切った時に使う褒め言葉。
「ラスプーチン」役は、不気味で、「怪演」はハマってて違和感ないです。
「グイド司教」は、普通の「極悪役」で称賛するのに「怪演」でなくていい気がする。
「怪演」が続けて使用されたり、そういう役が続くと、「クセのある役で一目置かれている個性派スター」っぽく感じます。
一般的に「怪演役者」は「クセのある役を演じ切る個性派俳優」を指す事もあります。
でも、「愛月さん」は「3番手スター」(か別格スター)で「怪演役者」のイメージ定着は、「スター」としては、あまりよろしくない。
「別格スター」、「専科」でも「怪演役者」のイメージをジェンヌさんには定着させてほしくない。
「個性派スター」でいいやん (*`д´)b
今回の記事で「怪演」と見たら、「狂人じみた役」を演じ切ったように見える。
「怪演」の言葉の響きをどう受け止めるかによりますが、個人的には「狂気じみた役」を好演した人への褒め言葉。(「スターさん」には珍しい配役で好演)
「狂気じみた役」といえば、『エリザベート』の「ルキーニ」が浮かびます。
今回、月組公演の記事では、月城さんに「怪演」は使われていない。
(知ってる範囲内ですが)
うろ憶えの記憶では、「狂人じみた」「狂気さを滲ませ・・」だったと思います。
連続して使用されると、イメージとして定着しやすく、「スター」としては、あまり喜ばしくない「怪演」。
前後の文章から、「演技巧者」を前提に伝えているので、褒め言葉として使用されていることは、間違いなしです。
確かに「愛月さん」は「ルキーニ」役も、「狂気さ」が良かったです。
過去「狂気じみた」役の「ルキーニ」役者は、トップスターの就任率が高いです。
連続して「怪演」が使用されなければ、「ルキーニ」を好演すれば「路線スター」どころか、さらに「路線スター度」が上昇するイメージ。
たまたま、「クセのある役」が続き、見事演じ切ったのが悪かったのか。
意図的に、「クセのある役」(難しい)が配役され、演じ切ったのが悪かったのか。
今回は、「怪演」を使用しなくてもよい役を、好演したと思うだけに、「怪演」と称賛されているのを見て、
「愛月さんは怪演役者」として定着しつつある・・・と思いました。
贔屓目が入れば、
・芝居の巧さが、宙組で抜きん出て目立ち、作品を面白くさせるのに配役されてしまう
劇団の作意?と思うと、
・同期「芹香さん」が2番手で、トップスターの座に王手をかけているだけに、「愛月さん」は、少し遠ざけておきたい存在。
「ショー」を見ると、衣装の華やかさと場面の多さが加わり、「芹香さん」の華をつくづく実感。
「芝居」のフィナーレで、男役を従えて、(また)真っ赤な衣装で踊る「芹香さん」。
前髪の垂れ具合と、「芝居」をひきずった冷酷な笑みが、ものすごくカッコいい!!
「芝居」でもこんな感じで演ればもっといいのに(失礼)、と思う位、ダンスの表現の方が、冷酷さが滲み出てます。
今回の公演の見所ベスト3には絶対ランクインの素敵な場面ですヾ(≧∇≦)ノ"***
・・・そして、同時に思うこと。
「芹香さん」は「ショースター」だね (*゚.゚)(*。。)ウンウン
一方、「日本物ショー」で「愛月さん」。
出番は少ないけど、芝居じみた歌と共に銀橋を渡るとき、「スター性」を実感します。
「愛月さん」は、「芝居系のスター」だね (*゚.゚)(*。。)ウンウン
「芝居」では、演技で「愛月さん」にやや押され気味になる「芹香さん」。
なので、「愛月さん」には「クセのある役」を回し、印象に残れば「怪演」という称賛にされる。
上級生が豊富なのだから、もうちょっと、役柄に幅を持たせたらいいのに、似た系統の役柄が多い、勿体なさ。
でも、路線を外すには、芝居で欠かせない役所だけでなく、「スターらしい」持ち場もあり、やや、劇団の意図が図りかねます。
「桜木さん」が路線スターなのは、分かりやすい今回の配役。
「愛月さん」の今後の処遇と同時に、
「桜木さん」と差はつけても、目立ってしまった一期下「和希さん」の今後の処遇が気になります。「和希さん」は、今後異動される可能性もありそう。
個人的印象なのでご容赦ください。
さいたまんぬ