『マリー・アントワネット』の楽曲(リーヴァイ氏提供)の魅力(印象に残った記事)
個人的に興味深かったので、残しておこうと思ったメモ書きです。
初観劇の時、曲への「マイナスな発言」を失礼しました。
今はすっかり、気に入ってます。
(もうかなり、お詫び訂正してるので、いいかな!?)
『マリー・アントワネット』の音楽は、「シルヴェスター・リーヴァイ氏」。
なのに、3作を並べると、『M・A』の音楽は、少し違う印象を受けます。
(『レベッカ』は、原作と世界観が、この3作と違うので、除外。)
だから、余計、感じたのです。。(言い訳)
難曲度が高いのは、同じです。
ただ、難曲レベルが高くて(個人比)、「メイン曲」が分かりにくい。
(一応、場面から、推察はできる。)
とはいえ、リピートして、「民衆の歌」などを聴いてると、
『エリザベート』の「ミルク」の場面などを彷彿させます。
(とはいえ、「場面」は脚本や演出の効果もありますが。)
なんとなく、被ってる感じも少し感じてきたけど、やはり難しい。
そこに、この記事を見つけました。
ミュージカル指揮者「塩田明弘氏」が語る『M・A』の楽曲の魅力。
(今回の公演の指揮者)
(参照:エンタメ特化型情報メディア スパイス:2018年11月8日配信)
「ミュージカル指揮者 塩田明弘が『マリー・アントワネット』の楽曲の魅力を語り尽くす」
spice.eplus.jp
(概要)長くなってしまいました。太字(と下線部)が気になった部分です。
「塩田氏が感じられた事」
・とにかくフレーズが長く、音楽と言葉が密接にリンクしている。
・登場人物の心情の動きのメロディーへの乗せ方が、とても素晴らしいんです。
・彼がハンガリー人であるということが彼の音楽性に大きく影響しているのではないか
・日本とは違った、国と国との軋轢や社会的背景がある中で生きてきた人だからこそ、その沸き立つエネルギーがフレーズの長さや、地の底から湧き上がる内的に表現されたメロディーやテンポに表れているのではないでしょうか。
「塩田氏が個人的に気に入っている曲」
・マリーのソロ曲『孤独のドレス』
この曲はレチタティーボ(※話しことばに近い叙述的な独唱、叙唱)とアリア(※旋律の美しさを重視した叙情的な歌唱、詠唱)という2種類の歌い方が絶妙に融合していて、まるで音楽が芝居をしているかのよう。
リーヴァイさんの作った音楽は、忠実に、正確に歌うことで自然と立体的になるんです。
・マルグリット・アルノーと民衆たちが歌う『もう許さない』。
この曲は落ち着いたテンポでスタートして徐々に盛り上がっていくのですが、実は最後までテンポは変わらないんです。
普通、キーが変わって曲が盛り上がるとテンポを上げたくなるもの。
あえてテンポを上げないことで、民衆たちの地の底から沸き上がるマグマのような沸々とした熱いエネルギーが伝わってきます。今にも火山が噴火する直前の、ものものしく、重厚なテンポと言えばいいでしょうか。
・優美淡麗に歌うマリーと、エネルギッシュに激しく歌うマルグリット。
2人の生き様が、そのまま声のトーンとキーになって曲に表れていますね。
ただ、物語が進むにつれてマリーも地声で力強く歌う場面もありますし、マルグリットにも苦悩が生まれることで変化があります。
王妃と貧民という全く異なる立場のマリーとマルグリット2人のMAが、物語の最後に通じ合う様子が垣間見えるところが良いですね。
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特に太字赤線下線部は、無意識だと分からないです。
そこを、心に留めて、改めて観てみたいと思いました。
『もう許さない』という曲は、『エリザベート』のミルクの場面に似てます。
白熱してる場面は、自分のテンションも、曲と共に上がってくるので、鼓動が早くなるように、曲も勢いで早いテンポに感じていそう。
「塩田氏は音楽の専門家」なので、楽曲を冷静に分析されているのが興味深いです。
個人的なお気に入り曲も、専門家的な視点で感じた魅力っぽくて新鮮です。
『エリザベート』もその視点を持って聴いてみようと思いました。
まずは、今の『M・A』です。
観客に分かりやすいメロディーラインの曲(すぐ憶えやすい旋律)の方が、人気のあるミュージカル作品には多いです。
「宝塚歌劇」もそれを心がけてると、以前は言ってました。
(最近、外部への楽曲依頼が増えてる。でも変わらず、気に入る曲は多い。)
「歌える」を基準にしなくても、良い曲は良い!!
「歌える」方が親しみが湧くし、万人受けする方が「ミュージカル」としては好み。
とはいえ、「個人(私)の好み」です。
個人(私)は移ろいやすいです。
個人的に勉強になったので、残しておこうと思ったメモ書きです。
さいたまんぬ