宙組「愛海ひかるさん」に思う~上手い「少年役」の行方~

『異人たちのルネサンス』で「愛海さん」は少年時代のレオナルド役。

主人公の少年時代で、物語の展開に関わるので、多い出番でもないけど、印象に残る役です。

ベテラン感すら感じる「少年」役。

それは、前回公演『天は赤い河のほとり』の少年ティト役も、目立っていて、印象的だったからかもしれません。

そして、場数をこなす・・舞台経験を積むほど上達し、「上手い」と再び配役される。

いいサイクルだなぁと思います。・・・「研5」で「少年役」じゃなければ。

 

観る前に書いたブログを思い出しました。

本公演で活躍してる割に「愛海さん」は、新人公演で主役級の役が回ってきていない。

愛海さん」は新人公演の役は、今回「和希さんクレディ」。

前回も「和希さん」の役。

本公演の方が、「役」としては目立つ・・・。

「スターの和希さん」の役が配役されている点で、一見「注目株」っぽいけど、研5で「和希さん」の役は、「スター候補の注目株」には少し遠い印象(失礼)。

 

「スター路線」の方が本公演で「子役」を演じる場合もあります。

ただ、連続で本公演「子役」で、目立ってる「愛海さん」。

新人公演は、主演主要級の役ではなく、「スターさん」系の役。

彼女の、「若手男役」としての立ち位置がよく分からないです。

「子役」が上手くなっても、「男役」に磨きがかかるのとは別な気がします。

「研5」なら新人公演で主演もできる学年。

それを1年間、本公演で目立つ「少年役」で、新人公演は、そんなに目立たない男役。

 

「声」が気になりました。

上手いです。ただ、「男役の声」ではない「少年役の声」で上手い。

2作続けて「子役」でも結構目立つ役だと、知名度は上がるメリットはあります。

少年役で、幼さが滲むのは「演技」なら、「上手い」の部類です。

でも、今後「男役」を作っていくにあたり、「声」のハンデが出てきそう。

もう「研5」。
・1年間、「若い声」(大劇場公演以外の公演はありますが。)
 ⇒「男役」の渋さの1つに、「声」が挙げられます。
  「声」作りは、下級生時代に学んで身に着ける期間な気がする。
  でも、本公演で重用されると、その機会を奪われる!?

 

配役の意図は、新人公演主演クラスの「抜擢」は、劇団の「スター候補注目株」かな?と想像します。

でも、本公演「少年役」(男役)の2回連続配役は、「上手い」位しか想像できない。

スター候補生が「少年役」(男役)を演じる時もあります。

でも、「愛海さん」パターン(男役)で、少年役を2回連続、演じた方の記憶がないです。(勉強不足ならごめんなさい)

記憶に残る少年役自体が少ない(少年ルドルフ)し、「注目株の若手娘役さん」が配役されるパターンも多いです。

ただ、その方々は、新人公演でもう少し「主演」に近い役柄を演じてる気がします。

ちなみに、今回の新人公演の主演「瑠風さん」の少年役は、柄に合わない・・。

「少年役」が柄に合わない方が、かえって、「男役らしさ」が身についてる感じもします。

持ち味とか、色々な要素があるので、「子役」で目立ったからと言って、「主演するスター候補」にならないのは、仕方ないです。

 

愛海さん」の「芝居」は良かったです。

だったら、新人公演で、芝居力を活かせるようなベテラン役が回ってきてもよさげ。

「スター候補生」を抜擢する時は、研2~4位若い学年で、本公演経験もない方。

なのに、ベテラン系の役を新人公演で「抜擢」はないのかな?

(ある気もします。ただ、本公演子役とセットでは思い浮かばず、勉強不足です。)

そこは、上級生(研7)順?

連続新人公演主演した方が、たまに、勉強としてベテラン役を演じることもあります。

また、「少年役」が似合う人に、ベテラン役は似合わないとも思います。

「新人公演」は勉強と同時に、活躍の機会の場、「スターさん」の役をもらう方が嬉しい気はします。

たまたま、「愛海さん」、本公演の「少年役」のインパクトが強かったので、新人公演の配役の役とのギャップの大きさに違和感を感じただけかもしれません。

 

下級生時代は、本公演でほとんど役がつかない代わりに新人公演が勝負所。

2作続けて「子役」で結構目立つ役は、知名度が上がるメリットは大きい。

ただ、「研5」なら、薄々感じ始めるであろう、自分の立ち位置。

どういう「男役」を目指すか、周囲を見ながら、考えそうな学年。

(全て個人的想像です。)

 

前に、娘役さんが「少年役」したら、目立つけど、娘役のイメージが湧きにくいとも書きました。

一部撤回し、男役さんの「少年役」が続くと、同じように、男役のイメージが湧かないです。

 

役柄が子役は似てる(印象)と、出番は限られているので、「芝居がすごく上手い」かどうかまでは、分からないですが、声も通って上手だなぁと思いました。

少なくとも印象には残る演技(役!?)です。

もし「芝居」の実力が評価されているのなら、「子役」はいつまでもできないので、「芝居力」を伸ばせるような、役柄を新人公演で経験する方が、演技巧者として今後の男役人生でいい経験になりそう。

 

脇役で演技巧者は、元々「スターさん」として注目株だった方が比較的多い気がします。(個性派の独自路線の方もいらっしゃいます)

「スター候補生」で活躍されていたジェンヌさんの方が、役も付き、経験豊富です。

「芝居は重要」と言いつつ、経験を積む機会と人は限定される結果、経験豊富な上級生に頼る傾向にある気がします。

 

「子役」は、本公演の舞台に立てる「若手」の機会であってほしい。

(同じ人ばかりでなく、いろんな人か、複数の役柄)

確かに、上手い方の方が舞台の質が高くなります。

けど、男役さんが「少年役」でベテラン化するのも、なんだか、納得がいかない複雑な気分です。

本公演で「子役」が上手くなりすぎて、今後を左右する新人公演で「男役」が似合わなくなってしまったら、残念な感じ。

 

愛海さん」の事を知らないので、どんな男役像を目指しているかは分からないです。

(「宝塚おとめ」には「色々な役に挑戦したい」と書かれている)

少年役でも、本公演で活躍できるのは、すごく恵まれてるし、実力を買われてると思います。(子役限定で実力が評価されてる!?)

それだけに、実力を磨く機会を、限られた学年までしか出られない新人公演で配役されてもいいのに、と思いました。

 

今回、宙組の本公演と新人公演との学年差が大きい事と「芝居」の配役からの偏見が入ってます。

新人公演は、最近全然観ていないので、「愛海さん」の「少年役以外の姿」を知らないので、持ち味として、丁度いい配役なのかもしれません。

 

というわけで、個人的な感想なので、ご容赦ください。

 

さいたまんぬ

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