ゾフィーの眉毛~タカラジェンヌの舞台上であるべき姿~
『エリザベート』で皇太后ゾフィーの化粧、特に「眉毛」はインパクト大です。
平安時代もびっくりな、元の眉毛を見事に消し去り、上書きされた「へ」の文字型「眉毛」。
パンフレットを見る限り、「憧花さんゾフィー」の「眉毛」はごく普通です。
ところが、舞台上での「憧花さんゾフィー」の「眉毛」、特筆ものです。
歌や演技などを語る以前に、とにかく「眉毛」。
「眉毛」の域を越えています。
退団公演は集大成。
娘役の集大成。
美しい舞台姿を見せるため、追究されている「舞台化粧」。
それが集約して表れるはずが、今まで培った舞台化粧力を、全て脱ぎ捨てたのか、集約した結果創り出されたのか、「恐ろしい眉毛」Σ(・□・;)・・・
観劇の期間中、「眉毛」に変化が見られた!
と思った時は、もっと濃く迫力がありました Σ( ̄ロ ̄lll)
(次に観た時、ほんの少し細めになってました・・・)
「ゾフィー役」は、迫力を出すのに、特徴的に「眉毛」を濃く長めに描く事は、継承されているわけではないと思います。
「娘役」の域を越え、美しさを脱ぎ捨てた迫力の「眉毛」に、「ゾフィー」への気迫を感じます。
ただ、美しいお顔に調和するよう、舞台化粧を追究してきた集大成で、あの「眉毛」。
組長さんだし、退団公演なので、誰も指摘できないと思います。
しかも、役への気迫は伝わるだけに・・・。
ただ、お顔を活かしていない、恐るべき「眉毛」。
退団公演に「ゾフィー」を配役したのが悪かったのか、
役創りであの「眉毛」にするよう指導されたとは思えない「眉毛」。
フィナーレで、いつもの「憧花さん」らしい「眉毛」に戻るだけに、切ないです。
細身で決してアクが強い方ではない「憧花さん」。
今回のゾフィーも、正直な印象としては、「迫力が弱く、薄め」です。
それを、外見でカバーしようとしているかのような、気の強さを表す「眉毛」。
娘役の組長さんなら、退団公演『エリザベート』で「ゾフィー」役の配役は、「はなむけ」としては、いいです。
実力も兼ね備わっていて、文句なしです。
ただ、あの「眉毛」で、「娘役」を捨ててまで、強さを押し出して役を生きる・・・
弱点を、外見で補強することは、よくても、元の美しさを放棄してまで必要なのか!?
「タカラジェンヌ」らしい楚々とした美しさが「憧花さん」には備わっています。
それが最後、あの「眉毛」で終えるには惜しすぎる・・・と思いました。
しつこいですが、「ゾフィー役」は「眉毛」を強調して描く「決まり」はないです。
それぞれが、自分の個性を出して、その相乗効果で、舞台が面白い「月組」。
「眉毛」に囚われず、自由な「眉毛」で、集大成を魅せてほしいです。
千秋楽までに、「眉毛」がどう変わっていくのか、気になります。
「憧花さん」の最後の舞台が「眉毛」の印象で終わってしまうのは、さいたまんぬこそ、「眉毛」に囚われてるのかもしれません。
再度フォローします。
フィナーレでは、元の美しい「憧花さん」と「眉毛」でした。
さいたまんぬ