「代表作」には「旬」もある~「明日海さんロミオ」に思う~
ホリプロで、『ロミオとジュリエット』(小池先生演出:2019年2月~4月)
再演が決定しました。
ロミオは、やはり「小池チルドレン」の「古川雄大さん」と、「大野拓朗さん」のWキャスト。
「小池チルドレン」は悪い意味で使っておりません。
宝塚歌劇からミュージカルにハマったので、当初ミュージカル男優さんに対して、苦手意識がありました。
それを払拭して下さった「王子様度」が高い方々。
少なくとも、ビジュアルは好みです。
現在は、宝塚の男役程、洗練されていない「王子様度」と技術面で、「様子見」状態。
技術面がいいな~と思うと、小池先生以外の舞台へ羽ばたき、観る機会が無かったり、好きだけど、脇役専科の場合、「小池チルドレン」なのか、微妙です。
さておき、『ロミオとジュリエット』は、個人的に宝塚版の方が好きです。
『エリザベート』にも言えますが、宝塚以外の舞台では、演出に生々しい描写が加わることがあります。
「清く美しい」舞台を観慣れた身には、「ハレンチ」用語や「俗っぽさ」に慣れません。
ええ歳こいたオバサンが何を言っとる!
いや、ええ歳こいたオバサンだから「清く正しい」方が馴染むのかも!?
宝塚版「ロミオとジュリエット」の過去の「ロミオ」役の方々
「柚希礼音さん」「音月桂さん」「龍真咲さん」「明日海りおさん」・・
(抜けていたらごめんなさい)
個人的思い入れの強いベスト「ロミオ」は、「明日海さんロミオ」°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
「柚希さん」は、再演までされてる位だし、良かったです。
「音月さん」も、技術面もビジュアルもばっちりで、良かったです。
でも、もう一度観れるなら、「明日海さんロミオ」!!
でも、今の花組で再演を希望しません。
「柚香さんロミオ」で再演される可能性はありそう。。。
(意外にいいかも)
今の「明日海さん」は、もう「ロミオ」役は「ハマらない」と思うからです。
勿論、再演された場合、「ロミオ」役は無難に演じられるでしょうし、美しく儚い「ロミオ」は、絶賛されると思います。
ただ、当時の「明日海さん」には、若さ故の「未熟さ」がありました。
「未熟さ」が「危うさ」へと繋がり、「準トップ」お披露目という微妙なポジションの「ハラハラ感」も加わり、それが見事「ロミオ」にハマってました。
最近、「明日海さん考」を改訂すべく再考中で、「明日海さん」像がぐらついてます。
役者さんは進化(変化?)するので、印象は変わるものと、ご理解ください。
『MESSIAH』で色々言い過ぎた分、考えることも多く、改めて再考したものの、昇華できておりません。
それだけ、時間を費やしてくれる「明日海さん」は、奥深い方です。
勿論、他の方々も同様です。
だから、演出家先生は「今」の魅力に充て書きされるのでしょうね。
脱線しました。
再び、「ロミオ」に戻り、私の脳内「明日海さんロミオ」は、
「計算尽くされた演技が抜群のロミオ」ではなく「ロミオ」でした。
先述した「未熟さ故の危うさ」などは、演技の最中から感じることです。
なので、後付けです。
登場した瞬間から、「あっ、ロミオ Σ(・□・;)」と思いました。
2012年の公演なので、多少美化されているかもしれません。
1回しか観れず、しかも1幕のみ。
残っている記憶は、ほぼ、最初の登場場面のみ。
そりゃ、美化するわ、とも思います。
ただ、吸い込まれるように見入ってしまった感覚は憶えてます。
というわけで、「明日海さんロミオ」は、私が観た「明日海さん」の役柄の中では、「エドガー」(ポーの一族)と2大巨頭です。
記事に記載される「代表作」の基準がよく分からないし、人によって感想は違うので、個人的感想です。
仮に「明日海さんロミオ」が「代表作」だったとしても、今演じたら、きっと違う「ロミオ」です。
あのタイミングで「明日海さん」が演じた「ロミオ」が魅力的で、ハマっていたんだと思います。
特に「ロミオ」は、「未熟な若者」設定のキャラで、より「旬」を求められる役柄という部分もあると思います。
なので、「旬」を活かした作品と巡りあえる「運」も必要なジェンヌさん。
「エドガー」という「代表作」を、トップ時代に作ることができた「明日海さん」は、実力は勿論ですが、「幸運」だと思います。
最近「もやもや」が続く中で、ふと思いました。
蛇足ですが、1幕しか観れなかった無念も、思い入れの強さに一役買ってます。
当時、「生真面目」で、試験中でした。
でも、観ないと絶対に「悔い」が残ると思い、1幕だけ観て帰りました。
予想通り、試験結果の記憶は全くないですが、2幕への「悔い」は残ってます。
さいたまんぬ