「モーツァルト!」梅田芸術劇場(山崎Ver.)

観てきました。

大好きな作品な割に、最後に観たのが、2005年  Σ(・□・;)

初演の「中川晃教さん」に感動して、「井上芳雄さん」版と両方のCDを購入して、聴きまくっていたので、観ている気分になっていたようです。

初演は「井上さん」版のチケットが取れなかったので、「中川さん」版だけ観ました。

それが、さいたまんぬに衝撃を与えた、素晴らしい「中川さん」ヴォルフガング。

で、再演で、チケットが取れなかった「井上さん」版を観て、封印しました。

解禁したのは、

①「山崎育三郎さん」も3度目でそろそろ、卒業されそうなこと

②母(大蔵大臣)が「モーツァルト!なら観たいわ~」

②は大きい°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

 

前置きはさておき、さすがに13年前に比べて、演出も舞台装置も衣装もかなり変わっていて、豪華な舞台に新曲も加わってました。

発売日が過ぎていたので、ヴォルフガングの2パターンを取れただけで精一杯。

他のキャストは、いずれも

コンスタンチェ:木下晴香さん

男爵夫人:涼風真世さん

です。

結論としては、良かったです。

「山崎さん」「木下さん」以外で、ベテラン陣は初演の印象と変わらず「さすが」の一言に尽きました。(「涼風さん」は何となくイメージができていた。)

なので、「山崎さん」「木下さん」が見所でした。

 

まずは、「木下さんコンスタンチェ」

若いのに、芝居に共感が得られて、歌も上手い Σ(・□・;)

しかも、すっごくではないけど、思ってたよりとても綺麗(失礼)。

実年齢より、上の役柄で、違和感なく、共感まで得られた点で、良かったです。

「天才の芸術家」の妻の苦悩が、伝わってきて、胸に沁みる演技でした。

インパクトあり、とまでいかず、地味に良かったと思ったのは、役柄のせいです。

他に個性的で目立つ役が多かったことによるのかなと思いました。

ミュージカル界で活躍されている女優さん陣は多く、生き残るのは大変そう。

ただ、現時点でこれだけ実力があれば、今後どこまで伸びるか、「華」と役がつくか、楽しみです。

(上から目線で失礼します。)

 

そして、「山崎さんヴォルフガング」

個人的想定内のイメージでした。

イメージより、良かった点が、役として「微妙」だったのが、ビジュアル。

個人的にビジュアルにおいて、「山崎さん」はそんなに好みではないのですが、今回、ベストビジュアル「山崎さん」でした。

衣装も豪華で美しかったので、貧困設定のヴォルフガングから外れて、ノーブルな王子様に見えたのが、役として「微妙」でした。

違う意味で、目が釘付けになった点で、主役としては良かったのかな。。

「山崎さんヴォルフガング」としては、歌も芝居も完成度が高くて、上手い人だなと思いました。

 

さいたまんぬの、偏愛と偏見に満ちた「ヴォルフガング像」は、「中川さん」がしっくりきて衝撃的だったので、「山崎さん」は想定内で、その琴線には触れなかったです。

超個人的感想なので、ご容赦ください。

「ヴォルフガング」は「天才」なので、演技や歌の技巧で、良し悪しはあっても、「ハマる」がすごく難しい役だと思います。

「計算尽くし」より「感覚」や「持ち味」がぴったりな人が「ハマる」役なので、努力で近づける役ではないなと思います。

「山崎さんヴォルフガング」で共感した点もあります。

「父親から認めてもらえない悲哀」「自立しようと反発する態度」といった、人間味のある場面では、すごく惹き込まれました。

ただ、憑りつかれたような、狂気的に譜面に向かう辺りが、しっくりこなかったです。

多分、「中川さん」は、「ロック調」で歌う辺りや振る舞いが、ミュージカルでは異質に見え、ご本人はミュージカルの世界は初めてで、それに疑問を感じない自由奔放さが、当時観たとき、ヴォルフガングと被ったのかもしれません。

「感覚」で演じている感じに見えました。

「山崎さん」は「優等生」で、外れのない安定感とプチプリンス感(プリンス感はタカラジェンヌ☆彡)があるので、野性っぽい「ヴォルフガング」と持ち味が違う気がしてました。

再演当時の「井上さん」は、まだ経験が浅くて、クラシカルな歌唱が、「中川さん」と持ち味も含めて対称的でした。

その時に、個人的に出来上がった「ヴォルフガング像」で封印してしまいました。

単に、予算の関係で、見損ねたことも大きいですが。。

「天才」を「演じる」点で難しいので、作品も考えだすと難しいけれど、「エリザベート」と同じ位、楽曲や作品は大好きです。

ただ、新たな「トート」像、「エリザベート」像と同じように、作品を観るほど、宝塚より縁が薄い外部(宝塚以外の)舞台。

ただ、「山崎さん」も3度目で、「集大成」が観たくなりました。

歌は良く、共感できる場面では特に情感に溢れ、魅力的に魅せて、見応えがあった点で、さすがに良かったです。

ただ、舞台上のヴォルフガングは、「小さい頃天才」と呼ばれた自身と、大人になった自分を比べ、葛藤や苦悩に怯えている時が、個人的に好きです。

「天才」は「他人」と比較せず、「自分」と闘ってる感じがします。

それが、見える「ヴォルフガング」が魅力的です。

自分勝手に作り上げた個人的ツボ(琴線)が、「モーツァルト!」に対して、思い入れの強くてすごく好きな作品なだけに、小うるさいです。

その「個人的ツボ」を除けば、「山崎さん」良かったです。

他のキャストは、「大司教様」など天才もいらっしゃいますが、ヴォルフガングより、人間味があるので、どの方も、感情が伝わり、完成度の高い舞台で感動しました。

「ナンネール」の「和音美桜さん」は、「古川さん」版を観てからにします。

 

久しぶりの「モーツァルト!」は、とにかく、舞台セットと衣装が豪華だったので、まだまだ再演がありそう。

なので、生の舞台に、「モーツァルト!」愛が再燃したので、次回はチケット取りに、気合を入れよう!!と思いました。

 

さいたまんぬ

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