雪組「凱旋門」③~個人的見所ベストは、やはり「望海さん」~

昨日は暗い文章を綴りました。

そういえば、「不思議な体験談」は「災害時」にはどこかに転がってますね。

地震前日の夜、実家の「犬」が「ケージ」から出てこなかったのです。

普段は、絶対入らない「ケージ」。

昨晩は入っていなかったので、今日は安心!?

しかし、余震の度に目が覚めて、寝不足。。(本人が感じた余震だけ)

 

本日は、宝塚大劇場ラスト観劇°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。

帰りたくない病を発症してます  "(/へ\*)"。

 

さておき、昨日の舞台は、切ないけど、個人的には実りある公演でした。

・「凱旋門」を見直した

・「Gato Bonito!!」を気に入った

やはり、感想が変わるので、「1公演3回観劇」は、削りたくないところです。

 

凱旋門」を見直した!!

客席から、ラストに「すすり泣き」が聴こえるので、「感動作」だと思います。

さいたまんぬのツボ(単純明快:悲劇含む)ではないだけで、あと3回位観たら、泣きそうです。

(3回も観れたという喜び、だけでなく、共感の涙)

かなり辛口に書いていたので、「見直した点」を整理して、最後の公演を観てきます。

 

①「ジョアン」に共感

ジョアン」の「あたし」、の吸引力で、「ジョアン」を中心(ラヴィック含む)に観てしまいます。

でも、昨日は、震災を思い出し「孤独心」で「ジョアン」を観ると、彼女の「置いてけぼり感」や「一人になることへの怯え」が分かりました。

よって、ラストの場面で、「あたし、~~なの」から、

「ラヴィック、~~」、そして最期は「あなた、~」と、セリフの冒頭が変わっていった点に気付き、彼女が成長したわけではないですが、これまでの彼女の寂しさが分かった気がしました。

元気な時は、「自分をみてほしい」と思う気持ちが「あたし~~」となるけど、最後に彼女が、ラヴィックを愛していることが、台詞からも伝わりました。

不器用だったのね。(さいたまんぬより断然器用ですが)

 

②「ボリス」が「望海さん化」

ミステリアスに思えた「ボリス」。

いい人だけど、飄々と器用に生きている姿、自分をさらけ出さない「殻」を纏ってる感じの人。

それが、オペラグラスでお顔の表情がよく見えたことで、前回までより、感情の起伏の大きさを感じることができました。

「ボリス」自身の生きてきた背景と性格形成は、作品内ではストーリーテラー的な立ち位置のため、分からないです。

ただ、ラヴィックに対して、友情を持っていて、悔しさなど、その感情を表すのが、とても「自然」な演技で、魅入ってしまいました。

「腹に一物」持ってそう、から、「いい人」度が上がり、「望海さん」に近づきました。

あの「自然な演技」は、基本的にはミステリアス「ボリス」なので、難しい役。

確かに「望海さん」だからできた感があり、「小川理事長」に共感。

(個人的な感想です)

 

③「歌」のコンビを実感

昨日は、喉を傷めたのかと思うほど、「轟さん」の歌声が、痛々しかったです。それが、ラヴィックの雰囲気と被る皮肉さ。

それだけに、「ジョアン」と「ボリス」のガラスのように澄んだ歌声が、より際立ち、これも皮肉な感じ。

見た目では、変わらぬ「美しさ」を誇るラヴィックですが、「声」で、ジョアンとの、歳の差を感じ、「若い女」を放っておくと、同じく若いアンリへ心が向いてしまうように見えました。

曲解すぎる偏見ですが、作品には共感できました。

(個人的な感想です)

ジョアン」が歌うと聞き惚れ、「ボリス」が歌うと切なさが心に沁みる。

お二人の歌と、歌うタイミングの絶妙さが、心にできた傷口に塗った「塗り薬」のように、じんわり沁み込んできました。

 

④「綾さん」見つけた!!カッコいい°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

「ショー」で、「綾さん」が前回公演より「カッコよさ度」が上がってると書きましたが、お芝居で「ペペ」いないなぁと思っておりました。

(1回目寝て、2回目オペラグラス落としたので判別できずじまい)

今回は、「ガン見」×「オペラグラス」で、お顔がはっきり分かりました。

あっ、この人カッコいいと、オペラグラスで見ると「綾さん」でした。

全然ストーリー観てないやん!!とツッコまないで下さい。

細部まで、頭の余裕が、行き届かず、、、台詞が多いと目立つのは納得ですね。

「カッコよさ度」は、ある公演でいきなり上昇することが多いです。

(個人的な感想です)

今回の公演では、「綾さん」。「注目株」リストにインプットしました。

 

⑤「朝美さん」が前回公演と被る。。そしてやはりおいしい役。

「朝美さんハイメ」は、ラヴィックにお世話になり、尊敬を抱いてます。

ラヴィックを見つめる姿、慕う姿が、前回「ロベスピエール」を見つめるお姿に、雰囲気は違うけれど似ています。

自分を慕う人物には、親切心が生まれるもの。

最後まで、ラヴィックにお世話になり、絡みが多い=セリフと出番も多いので、目立っていておいしい役でした。

ただ、個人的に、「朝美さん」は、ちょっと「悪」や「妖しい」皮肉な笑みが似合うと思っているので、「ハイメ」はやや物足りない役柄でした。

 

⑥彩彩コンビの差が出た!!

これは、今回の役柄の影響が大きいです。

「彩凪さん」は、お芝居のちょっとした仕草やセリフから、終始、静かな役柄の中にも、生きてきた人生が滲み出るような、「抑えてる感」が伝わってきました。

「彩風さん」は、幼さが出て、「ラヴィック好き」な人には物足りない男性でした。「滲み出るいいもの」が伝わってこない・・・いい人だけど、薄っぺらい

・・役のせいかな!?残念な役でした。

その分、「ショー」では華やかさが目立ちまくり、きっちり巻き返してました。

お芝居の出番が少なく、印象が薄くても、「ショー」を観たら、「スター」と一発で分かる華やかさ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°。

それに対して「彩凪さん」は、お芝居を引きずるような少し「陰」があります。

二等辺三角形」の魅力を前回書きました。

しかし、「ピン」で立つと、「彩風さん」の「華やかさ度」は半端ないです。

「彩凪さん」は「お芝居の人」、「彩風さん」は「ショースター」かな?と今回の作品においては、思いました。

(あくまで主観です

 

ラスト

⑦ラヴィックが一番分からないというのが、「傑作」と言われる理由?と思った

生きる希望を見いだせず投げやりに、生きているラヴィック(でも親切な人)。

さりげなく、「ジョアン」並みに恋の経験も豊富そうな大人な男。

なのに、「ジョアン」に振り回され、深みにハマる割に、亡くなると割り切って、また一つ重みを抱えて、さすらう男。

と、自己完結して、近寄りがたい印象でした。

それが「良さ」というのが一番理解に苦しむ点です。

この役が難しく、「轟さん」が見事演じていることと、その難しさを説明(理解)できる方々が「傑作」と仰るのだと分かりました。

「轟さんラヴィック」は、登場時点で、すでに、過去に色々なものを抱えている影が滲み出ていて、すごいお方だと分かります。

人物への共感ができなくても、演じている人がすごいことは分かります。

「傑作」が理解できないことは、個人の能力の限界なので、ご容赦ください。

 

①~⑦で、一番の見所は、、、、

②望海さんですね!!

前回までは、2番手に戻ってしまったと嘆いておりました。

でも、お芝居でこんなに「望海さん」を意識したことがなかったので、存在感が超増してます。

やはり、「望海さんボリス」だから、「凱旋門」が上演できたと思いました。

 

ただ、「凱旋門」全体の「陰鬱」とした舞台に立つタカラジェンヌが、普段の華やかさを消して、「佇む」姿は、「宝塚らしくない」というのは分かります。

そして、その「陰鬱さ」を吹き飛ばす、明るい「ショー」がセットで良かったです。

 

では、大劇場見納めに行ってきます。

 

(追記)

ラヴィックが歌うとき、周囲の人々のダンスの振り付けで、腕をフリフリします。何かを掴もうとしているのか??

その振り付けも、「フリフリダンス」と名付けられない位、意味深で、印象的なので、見所です。

 

さいたまんぬ

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