「実力派」って褒め言葉?
昨日より、過激と認識しつつも、知りたい疑問です。
「暗黙の了解」の業界ルール?で、「言っちゃいけないよ」、と後から注意される気がして、気軽に聞くことができない疑問です。
こう書くと、「否定的」に捉えているように思われますが、それは誤解です。
「疑問」です。
あくまでも個人的な「疑問」です。
昨日の記事↓
歌とダンス、どっちが得意な方が有利? - 清く、貧しく、美しく ~宝塚歌劇を糧に生きる~
舞台に関する公演評や記事で見かける事の多い文言の中で
「実力派」、より上級版「3拍子揃った実力派」(「3拍子揃う」にも疑問)
は、実力がある点は認められているので「褒め言葉」です。
しかし、タカラジェンヌにとって、この言葉を「単品」で使用された場合、どの程度「褒め言葉」と受け取るのかな?
と、後ろ向きな(ここでは「慎重な」が適切か)さいたまんぬは疑問に思っています。
そう、「タカラジェンヌ」、つまり「スター」として、この言葉の評価を戴くと、嬉しいものの、少しだけ、心の片隅によぎる〇〇がある気がするのです。
公演評や記事の中で、評価や感想が書かれている場合、使用される言葉は、大概同じような言葉が多いです。
料理を食べた時に感想を述べる時に「美味しい」をどう表現するか、と似ていますね。
ボキャブラリーが少ないよりは、「詩的過ぎる」とかえって違和感が出るので、同じような用語になってしまうのだろうな、と理解してます。
「美味しい」は「美味しい」で分かります。
その「レベル」をどう表現するか、ですよね。
そこで、「褒め言葉」のレベルとしては、上から順に分類してみました。
①言われて疑問に感じる余地のない「誉め言葉」と受け取る。
「華」は芸では身に付けられない要素なのでレベル「大」とすれば、
・「綺麗」
・「華がある」
②残念な点があるとの含みがある気もするけど、概ね、「褒め言葉」と受け取る。
ただし、新人時代に使用された場合、「期待感」が大きく加味されているので、新人に対する「褒め言葉」としてはレベル「大」
・「未完の大器」
・「大器の片鱗を感じさせる」
③残念な点がある事はかなり滲み出ているものの、実力は認められている「褒め言葉」
レベル「中」。
ただし、その「芸」に対する「褒め言葉」はレベル「高」。
・「歌わせたら絶品」
・「踊りにおいては右に出るものはいない」
④とりあえず、無難に締めくくる「褒め言葉」
前の文章によりけり。
ただ、「今後」も注目してもらえるという「お墨好き」がある点でレベル「中~大」。
・「今後の活躍が楽しみ」
思いつくままに書いたので、もっとあると思いますが、本題ではないので、終わり。
さて、本題の「実力派」です。
宝塚歌劇以外の舞台では、
①男優に使用される場合、
「ハンサムが売りではない」(ハンサムな人も含む)
けど、演技力の評価が高く、地位も確立されていれば、脇役でも重宝される。
コアなファンもおり、概ね満足のいく俳優生活を送れそうなので、本人も嬉しい。
年齢にもよりけり。よってレベル「中から大」。
②女優に使用される場合
ほぼ同様です。
ただ、「この人、美人だけじゃない」的な感じの書き方ならで、「美人」も多く含まれるので、「男優」より褒め言葉な感じがします。
年齢によりけり。よってレベル「中から大」
ただ、「年齢によりけり」と書いたものの、「他の舞台」では、年齢が上がると、「実力派」という言葉は使用されず、「大女優」に変わります。
「大男優」はあまり言わないですね。「ベテラン俳優」かな!?
よって「実力派」は、若い世代に使用され、今後の方向性を示す意味合いの言葉かもしれません。
そして、「宝塚歌劇」を「他の舞台」と分けるのは何故か?
・トップスターを頂点にした「スター制度」
・「卒業」がある、期間限定
だからです。
かなり上級生で「専科」の方は、名前通り、特化した「芸」を持っているので、
「専科」=「実力派」が前提です。
褒め言葉に疑う余地もなく、自他共に認識・浸透されているので、あまり使用されません。
代わりに「さすが」が使用されることが多いです。
(例:「さすが専科の~」)
疑問に思うのは、
「トップスター」、「スター街道走行中」、「新人さん」
の場合です。
「派」って派閥な割に「実力派」以外の派閥って・・・ない?
「派」がつくのは、
「実力派」「個性派」「正統派」でしょうか。
ここで引っかかったのですよ。
「実力派」は技術を示すのに対して、「個性派」「正統派」は雰囲気を指してます。
後者は努力はしていらっしゃっても、資質を指していることが多いです。
「個性派スター」「正統派スター」とは言いますが、「実力派」は、
「実力派の〇〇」または「〇〇は△△きっての実力派」のように使用方法が違います。
「実力派スター」には、違和感を覚えません?
「実力派」の前後に助詞を挟まないといけない雰囲気が漂う所に疑問を抱くのです。
①「トップスター」
トップスターなので、公演評には必ず登場する「トップスター」
もう、目標の「トップスター」に就任しているので、先行き不安もないので、気にしないと思います。
人気とは無関係です。
実力を自認し、それが魅力であることを誇りに思う人は問題なく気にしません。
でも、「気にしぃ」や「こだわり」がある人は、ちょっと、気にすると思います。
何を?
・・・「華」とか、、、具体的には「ビジュアル」とか、、、、、。
ここまで書いて、まどろっこしい。
はっきり言えば、「華」や「ビジュアル」がある場合、
「華も実力もある」または「ビジュアルに加えて実力も兼ね備えた」
とほぼ必ず、「セット」で付いてきます。
それなら、トップスターとしてはもう、「絶賛」つまり「完璧」な褒め言葉です。
なので、「単品」だと、その反対で、
私は、「それが無いって事?」と思うかなぁと、、思いました。
勿論、「ビジュアル」はちょっと「アイドル」ちっくな言葉でもあるので、それには当てはまらないような、独特な魅力のオーラが漂う場合、しっくりこないので使用されません。
でもその「オーラ」を表す言葉が前後に補足されている気がします。
やはり「セット」。
ただ、宝塚歌劇における「トップスター」になれる人が、他の人と違うのは「スター性」があることです。
「スター性」の定義が難しいので、さいたまんぬは「華」とし、「華」重視です。
「華」は、とりあえず「目に留まる人」ですね。
フィナーレで大階段を最後に降りてこられたとき、
「残り1つのパズルのピースが埋まったような説得力」とでもいうのでしょうか。
真ん中にいる人が一番輝いていると、観ていて安心感があり、自分事でもないのに、誇らしい気分で、帰宅途上の気分が上がります。
お気に入りスターさんが活躍している満足感とはまた別です。
つまり「〆」ですね
だから分かりやすく、
「華」=「輝いている人」⇒「スター」
です。
なので、「華」は単品で褒め言葉なので、
「華のあるトップスター」。
これは宝塚歌劇では、文句なしの「褒め言葉」です。
逆に、宝塚歌劇以外、更に舞台以外で「華のある俳優」だと含みがある気もします。
というわけで、「実力派のトップスター」は「華のあるトップスター」に比べて、褒め言葉レベルが「低め」に感じる表現かなと思ったりします。
少し微妙なのが、
「〇〇力が圧倒的な魅力を誇るトップスター」
これは、褒め言葉です。
で、「その他の芸はイマイチ」との含みもなく、とにかくで「〇〇力は他の追随を許さない」素晴らしい実力で、もうそれだけで充分な魅力を持っている方です。
もはや「〇〇力が圧倒的な魅力」=それが「華」に昇華してる感ありです。
この表現と前記「華のあるトップスター」を比べると、宝塚歌劇としては「華のあるトップスター」の方が上な気もする反面、「華」だけ?とか思います。
でも、「華」重視のさいたまんぬとしては、「いいじゃん、それで」と思います。
そりゃあ、実力も欲しいですが、宝塚歌劇には「°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°(輝き)」大切。
夢の世界に浸りたいです。
「実力派」は「〇〇力が圧倒的な魅力」より、バランスが取れた安定感のある実力の持ち主であるものの、やや、インパクトに欠ける点が、後者の方が「すごい感じ人」な感じがする点を「疑問」に思うのです。どの芸も優れている方がすごいのに、1点集中型の方がすごいのかなぁ!?
無難な褒め言葉なのに、微妙さや疑問を感じさせる辺り、記者は正直だなぁと、思ってしまいます。
端的に「華」はセット使用できない・・・。
②「スター街道走行中」、「新人さん」
ひとまとめにしたのは、単に文章を短くするためです。
この方々は、目標「トップスター」へ向かう最中です。
よって、「実力派」は下手すると、「〇〇専科」に路線変更したり、脇を固めるのに重宝される可能性を秘めております。
褒め言葉ですが、喜びと共に複雑な思いも抱く方もいらっしゃるのではないかと思ったりします。
「リスキーさを兼ね備えた褒め言葉」。レベルは「中~大」。
「新人さん」は、まだ路線に乗車前なので、目に留まった点ではOKですが、内心ドキドキですね。
ちなみに「華」と「実力」がそれぞれ別個体ですが、
「・・・実力派で、あとは舞台数を踏めば「華」は身に付くだろう」
「華はあるので、あとは「実力」が伴うよう励んでもらいたい」
どちらも努力次第で、期待されているのは間違いありません。
ただ、「スター性」は後者の方があり、抜擢された感があります。
そんなわけで、結論として、
深読みせず、素直に「実力があることを認められてる」と喜べない「実力派」。
・・・これが、「実力派」を見かけた時に抱く感想です。
「実力派でええやん」
(補足:「ええやん」について)
「エリザベート」の名台詞 - 清く、貧しく、美しく ~宝塚歌劇を糧に生きる~
さいたまんぬ